6/5(月) 13:40配信

日刊ゲンダイDIGITAL
突然帰国した前参議院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(C)日刊ゲンダイ

 これからどう生きていくつもりなのか。警視庁は4日、暴力行為法違反容疑などでアラブ首長国連邦(UAE)のドバイから帰国した前参議院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)を逮捕した。

【写真】号泣懇願するガーシー容疑者

 ガーシー容疑者は昨年2〜8月、ユーチューブ上で芸能人ら3人を脅したほか、うち1人の事業活動を妨害し、撤退するよう強要した疑いを持たれている。4日午後、成田空港に到着したガーシー容疑者は金髪に無精ヒゲ、水色のTシャツに短パン、サンダルといういでたちで、待ち構えたマスコミを前に不敵な笑みを浮かべていた。

 ガーシー容疑者は、昨夏の参院選比例代表で旧NHK党から初当選したものの、一度も登院せず、3月15日に参院本会議で除名。翌16日に警視庁がガーシー容疑者の逮捕状を請求した。その後、外務省の旅券返納命令に応じず、4月12日付でパスポートが失効。「強制送還」されるかと思いきや、UAEで10年間の滞在が認められるゴールデンビザを取得していることから、本人は帰国しない意思を表明していた。帰国したら「逮捕確実」とみられていただけに「帰ってこないのでは」という声も上がっていた。なぜ、急転直下、帰国したのか。

 ガーシー容疑者の代理人は「一切お話しできない」と口をつぐんだが、どうやらUAE側の意向が働いたようだ。

「ガーシーの帰国は自主的なものではなく、UAE側が何らかの措置を講じたことで突然の帰国が決まった。警視庁が5月下旬から捜査員をUAEに派遣し、現地当局と帰国に向けた調整を行ってきたことがUAE側の判断に影響を与えた可能性もあります」(捜査事情通)

 暴露系ユーチューバーとして活動していたが、今後はどうなるのか。元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士はこう言う。

■「常習的脅迫」がポイント

「警察が逮捕事実に『常習的脅迫』を含めていることがポイントです。単発の名誉毀損と違って常習的に脅迫を行い、不正に蓄財していたとなれば、より悪質です。それだけ警察は事態を重く見ている可能性がある。起訴された後は、ガーシー氏が起訴事実を認めるか否かで流れが変わるでしょう。認めれば執行猶予がつく可能性が高い。しかし、否認した場合は分かりません。常習的な脅迫により蓄財していた事実が立証されれば、実刑判決も考えられます」

 常習的脅迫には罰金刑がなく、有罪が確定すると3月以上5年以下の懲役に処される。実刑を食らえば“暴露配信”どころではない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4eaf67d4057066750bb8bb5379df8bf5769bce9a