ラ・リーガ第35節が20日に行われ、バルセロナとレアル・ソシエダが対戦した。

 前節エスパニョールとの“ダービー”を制し、4シーズンぶり27度目のラ・リーガ制覇を成し遂げたバルセロナ。今節は本拠地『カンプ・ノウ』での“凱旋試合”。大観衆の前で王者の風格を見せつけ、リーグ戦4連勝を飾りたいところ。対するレアル・ソシエダはリーグ戦5試合負けなしと好調を維持。チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位をキープしている。今節は王者相手にどのようなサッカーを見せるのだろうか。なお、久保建英はベンチスタートとなった。

 開始早々の5分に試合の均衡が破れる。最前線からプレスをかけたアレクサンダー・セルロートがジュール・クンデからボールを奪うと、そのままドリブルでボックス内左に侵入。そのまま右に流すと、並走していたミケル・メリーノがダイレクトでゴールに流し込んだ。アウェイのレアル・ソシエダが“王者”相手に先手を取った。

 バルセロナの反撃は15分、レアル・ソシエダの後方からのビルドアップに対してハイプレスを敢行し、ハフィーニャが敵陣ボックス内でボールを奪う。パスを受けたロベルト・レヴァンドフスキがファーサイドに送り、ウスマン・デンベレが頭で合わせたが、相手GKが好セーブ。直後にはセルヒオ・ブスケツのロングフィードで抜け出したデンベレが中央に折り返し、こぼれ球をフランク・ケシエが押し込みにかかったが、DFの身体を張ったブロックに阻まれた。

 その後は両チームにチャンスが訪れる。バルセロナは27分、右サイドのハフィーニャからのクロスにゴール前でフリーのレヴァンドフスキが合わせたが、ヘディングシュートは枠の上へ。対するレアル・ソシエダはモハメド・アリ・チョーとアンデル・バレネチェアに決定機が到来するも、どちらも決め切ることができない。その後も拮抗した展開が続き、前半は0−1で終了した。

 1点を追うバルセロナはボール保持率を高めつつ、左右両ウイング(WG)の突破を起点にチャンスの創出を試みる。しかし、最後の局面で連携が合わず、なかなか決定的なシュートを放つことができない。対するレアル・ソシエダは58分、久保とアンドニ・ゴロサベルを投入。久保はセルロートとともに最前線に入った。61分には久保のパスでボックス内に侵入したゴロサベルが右足を振り抜くも、シュートはGKの正面へ飛んだ。

 66分には久保が決定機を創出。自らが敵陣右サイド深くで倒されFKを獲得すると、左足で鋭いボールをゴール前へ供給。ファーサイドでセルロートが頭で合わせたが、惜しくも枠を捉えきれなかった。72分、レアル・ソシエダは自陣でのボール奪取からカウンターを発動。久保が持ち運んで左へ展開し、ボールを受けたマルティン・スビメンディの折り返しをセルロートが流し込み、リードを2点に広げた。

 なかなか攻撃のテンポが上がらないバルセロナは、なかなかバイタルエリアに侵入できず、無得点のまま時計の張りが進んでいく。90分にようやくレヴァンドフスキのヘディングシュートで1点を返したが、反撃もそこまで。試合はこのまま0−2で終了し、レアル・ソシエダが2試合ぶりの勝利を飾った。対するバルセロナは“凱旋試合”を勝利で飾れず、リーグ戦4試合ぶりの黒星となっている。

 次節は23日に行われ、バルセロナはアウェイでバジャドリードと、レアル・ソシエダはホームでアルメリアと対戦する。

【スコア】
バルセロナ 1−2 レアル・ソシエダ

【得点者】
0−1 5分 ミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ)
0−2 72分 アレクサンダー・セルロート(レアル・ソシエダ)
1−2 90分 ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)

https://news.yahoo.co.jp/articles/6465e030c5c15f7c36ffcdfd4d0bb07cf55f3b4f