■異例の「100%出資」は成功したのか

 ――大きな挑戦だったと思いますが、現在までの結果をどう振り返っていますか。

今まで、作品を世の中に出す前の段階でここまで注目されたことはなかった。当社は若い会社なのであのプレッシャーをどうやって受け止め、ベストなパフォーマンスを出していくのかに苦心した。

 権利の細かい手続きやライセンシング、商品企画など、従来は製作委員会側がやってくれたような仕事を経験したのは良い勉強になっている。大きな制作会社だったら、そうした経験はすでにあるのだろうが。

 収支においては完全に成功だったといえる。ただ直近に手がけた『呪術廻戦』と同じようなインパクトが出せているかというと、まだ満足はできていない。
 (DVD・ブルーレイ)パッケージがたくさん売れる作品もあれば、配信でたくさん見てもらえる作品もある。パッケージにお金を払うお客さんの層までこの作品が届いたかというと、もっと行きたかったというのが正直なところだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3f27c70418ecdffd0a66aeb9e1d4a1fabf2ea4b8?page=2