4/29(土) 10:57配信

デイリー新潮
演歌界に新風?

 5月3日は傘寿の誕生日。この日を境に歌手を引退する橋幸夫(79)の後継者に、4人が名を連ねている。今月上旬に行われたオーディション「二代目橋幸夫を探せ!」の最終合格者たちだ。

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 音楽担当記者が解説する。

「千人を超える応募者の中から、最終審査に残ったのは10人。それぞれ橋のヒット曲『潮来笠』や『恋のメキシカン・ロック』を歌い、自慢の美声を披露して勝ち抜きました」

 当然、取材した記者たちは、二代目に選ばれるのは1人と考えていたという。

「ふたを開けたら21歳の大学生をはじめ、22歳の大学院生、27歳の会社員、そして補欠合格として42歳の現役歌手の名があった。まさか4人とは驚きましたよ」

 異色のオーディションを主催したのは、橋が所属する音楽事務所の夢グループ。

「担当者によると“合格した4人全員がはしゆきおを襲名する”とのこと。ややこしいので、幸夫の“夫”の字だけを変えて、それぞれ幸“雄”や幸“生”という具合に名乗らせるとか」

狩人の元マネージャー
 4人は5月1日に東京・浅草公会堂で行われる、橋のラストコンサートでお披露目の予定。ちなみに42歳の補欠合格者は、夢グループに所属しているそうだ。

「その夢グループを率いるのは石田重廣社長(64)。昭和の大ヒット曲『あずさ2号』で知られる兄弟デュオ・狩人の元マネジャーでね。後に独立して夢グループを創業したヤリ手です。人脈も広く、一時は6年前に死去した俳優の松方弘樹や小林旭(84)の面倒も見ていた。松方が亡くなった際は、一人でマスコミ対応を仕切っていましたよ」

 最近は事務所の歌手・保科有里(61)と通販CMでガイド役を務めるほか、小林旭と浅丘ルリ子(82)という“日活時代の黄金コンビ”の舞台共演をプロデュース。更には新レーベル「夢レコード」を立ち上げている。

「昨夏には社長と保科がデュエット曲『夢と…未来へ』をリリース。CMで息の合った掛け合いを見せていたせいか、業界内には二人が特別な関係にあるのでは、と疑う声も出たほど」

年商100億円以上? 
 その石田社長は10年ほど前から、歌手の“再生”にも取り組んでいるという。

 事情に詳しい芸能関係者が後を引き取る。

「演歌界で“単独コンサートで客を呼べる演歌歌手”といえば、北島三郎(86)、五木ひろし(75)、それに八代亜紀(72)といった大御所くらい。多くの歌手は開催のメドすら立ちません。石田社長はそんな恵まれない歌手たちに、観客の前でステージに立つ機会を作り出したんです」

 その恩恵にあずかっているのは、昭和47年に「雨」をヒットさせた三善英史(68)、演歌以外でも、昭和48年に「てんとう虫のサンバ」を40万枚売り上げた夫婦デュオのチェリッシュ、昭和53年のヒット曲「時には娼婦のように」を持つ黒沢年雄(79)といったベテランたち。

「かつての人気歌手を7〜8人ほど集めて、それぞれが2〜3曲を歌う構成です。それで全国を行脚するコンサートを始めたら、これが大当たり。いまでは通販を含めた夢グループの年商は、優に100億円を超えているといいますよ」

 石田社長は、先の4人を「橋幸夫ズ」なるグループ名で売り出す構想とも。かつては“第二の裕次郎”っていうのもあったなぁ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/33382e756519b072ae1954434bf47fcea918a63f?page=1

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