日本、世界で活躍したストライカーが、注目校の育成、個性強化を後押しする。今年から“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEASTに参戦している昌平高(埼玉)が14日、元日本代表FW玉田圭司氏のスペシャルコーチ就任を発表した。

 玉田氏は柏、名古屋、C大阪、長崎でプレーし、J1通算99得点、J2通算34得点。日本代表として06、10年のワールドカップに出場し、06年大会のブラジル戦では前回王者相手に鮮烈な先制ゴールを決めた。また、04年のアジアカップでは準決勝の劇的な延長V弾など計3得点。レフティーのストライカーは、日本代表のアジア制覇に貢献するなど国際大会でも活躍してきた。

 21年シーズン限りで現役引退。昨年はJFA A級コーチングライセンスを取得した傍ら、JFAストライカーキャンプやサッカースクールなどで育成年代の選手たちにアドバイスしてきた。また、現在は長崎のアンバサダーやスペシャルオリンピックス日本(SON)ドリームサポーターとして活動をしている。

 昌平は近年、高校サッカー界で台頭を続けている注目校。系列のU-15チーム、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によってテクニックや賢さを持つ個性的な選手たちを育成し、7年連続でJリーガーを輩出している。また、16、18、22年のインターハイで3位に入り、19、20年度の全国高校選手権で2年連続8強。昨年はプリンスリーグ関東1部で初優勝し、プレミアリーグ初昇格を果たしている。

 その昌平・藤島崇之監督と玉田氏は、習志野高(千葉)時代の同期。また、FC LAVIDAの村松明人監督(昌平コーチ)、関隆倫コーチ(元札幌)、菅野拓真コーチ(元千葉)、宮島慶太郎ヘッドオブスカウト(前千葉スカウト)も習志野時代の同期だ。高校卒業後も交流を続け、玉田氏は、旧友たちが指導する昌平とFC LAVIDAの活躍をチェックしていた。

「面白いサッカーをしている」「他のチームに比べたら個性がある」という目で見ていた昌平。また、以前から藤島監督と会った際、いずれ昌平で一緒に育成することの話題が出ていたという。そして今年、将来的にS級ライセンス取得を目指す玉田氏は、昌平のコーチングスタッフに加わることを決断。指導者として高校サッカーに携わることになった。
「僕的には一人一人個性みたいなのがあって、それが輪になって強いチームになって欲しいというのがあります。昌平高校としてやっていきたい形があると思うんですけれども、それを僕が変えたいとなるとおかしくなる。一人一人の個性を出すとか、一つのプレーに対してアドバイスするとかして、チームにとってプラスになっていけば良いなと思っています」(玉田氏)

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