「結果が出てくれたのは良かったです。ただ、継続しないと意味がないと思う」

4月8日の広島戦で、ようやく今季初ヒットを記録した巨人・坂本勇人(34)は、試合後に報道陣へこう語った。それまで22打席連続無安打の打率0割。原辰徳監督も「(スランプは)自分で乗り越えないと」と不安気だった。

「坂本は昨季、左脇腹痛や腰痛などで3度二軍に降格しています。レギュラーとなった’08年以降最少の83試合出場で、打率.286、5本塁打、33打点という彼にしては物足りない成績に終わった。規定打席到達も14年連続で途絶えました。坂本は1年通じて試合に出続け、調子を上げるタイプです。身体の感覚が戻っていないのかもしれません。今年で35歳になる年齢的な影響もあるでしょう」(球団関係者)

尾を引く中絶疑惑

精神的な不安も指摘される。

「昨年9月に『週刊文春』が報じた、中絶疑惑が尾を引いている可能性があります。告発したのは20代の女性でした。坂本は過激な行為や避妊具なしでの性交渉をたびたび要求し、妊娠を告げられると『おろすならおろすで早いほうがええやろ?』などと迫ったとか。球団はこの問題をスルーしましたが、さすがの坂本も意気消沈していたと聞いています。表面上たんたんとプレーしていますが、精神的には落ち着かないでしょう」(同前)

復調を目指す坂本も、手をこまねいている訳ではない。

「打撃チーフコーチのデーブ大久保さんから、いろいろとアドバイスをもらっているそうです。バットを軽くしたり、重心を高くするフォームに修正したり……。原監督もなんとか調子を上げてもらおうと、試行錯誤しています。7番、8番、2番といろいろな打順で起用。リフレッシュのために、あえてスタメンから外したこともあります。ただ、なかなか復調のキッカケを掴めていないのが現状のようです」(スポーツ紙担当記者)

同じショートのポジションには、ルーキーの門脇誠や3年目の中山礼都もいる。このままどん底の状態が続けば、レギュラーを失う可能性もゼロではない。

「坂本の状態があまりにも変わらず、スランプを脱せられないようならば選手としてこのまま終わってしまう可能性もある。それはもちろん球団にとっても坂本にとっても不幸なことです。第一、巨人で不調が続けばいつまでも『中絶疑惑にもケジメをつけていない』と蒸し返され、精神的に落ち着きません。巨人にとって最大の功労者の一人ですが、トレードに出して環境を変えるという離れ業も考えられなくはありません。坂本はこのままで終わる選手ではない。獲得に乗り出す球団ももちろんあるでしょう」(同前)

移籍先として噂されるのが意外な球団だ。

「日本ハムですよ。日ハムでは2年目の上川畑大悟がショートを守ることが多いですが、不動のレギュラーとはいいがたい。過去には坂本同様、女性スキャンダルを起こした二岡智宏を獲得した実績もあります。逆に暴力問題を起こした中田翔を、巨人が受け入れるなど両球団のパイプも太い。

確かにベテランの坂本が加入すれば、若手中心のチームの雰囲気が乱れるのではという不安があるでしょう。しかし今回のWBCを考えてください。36歳のダルビッシュ有が20代前半の選手が多い侍ジャパンをうまくまとめ、チームに一体感が出ました。絶対的な中心選手のいない日ハムにとって、坂本のキャプテンシーは大きなプラスになると思います」(同前)

セ・リーグ史上最年少の31歳10ヵ月で通算2000本安打を達成した坂本は、いつ爆発するのか。ファンは復活の日を心待ちにしている。

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