「人生の師匠は星野仙一氏」…侍・栗山英樹監督 2022年9月16日
https://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/20220916-OYT1T50011/

 「野球に恩返しせないかん」「野球で飯が食えているのが分かっているのか」。1990年に現役引退後、スポーツキャスターの仕事などで星野仙一氏に会うたび、そう言われてきた。
 中日や阪神などの監督を務めた星野氏とは同じユニホームを着る機会はなかったが、2008年北京五輪代表監督の時には人としてのあり方などを2人きりで3時間にわたって話してくれたこともある。世の中の「怖い」イメージと違い、「人生の師匠」のような存在だった。
 就任後、星野氏の墓参りに行って尋ねると、「やるんだったら、命がけでやれ」と言われているような気がした。「日本の野球のためにという魂を強く持ってやらなければ」。一瞬の迷いは全て消し去った。


侍ジャパン・栗山監督独占手記「星野さん、今、見てますか。勝ちますよ」  2023年3月23日
https://news.yahoo.co.jp/articles/d236be72c692e78c97aea9dc28445ca83e4bf33d

 準決勝の1点差の9回。無死一、二塁の場面、送りバントで牧原も用意させていた。でも、違う。自分の中にふっと降りてきた。「最低でも外野フライで走者を三塁に進めてくれる」と。
「勝つんだな」と確信した9回。天国の闘将・星野仙一さんに心の中で「今、見てますか。勝ちますよ」と語りかけた。侍ジャパンの監督に就任した一昨年12月。「本当に自分が監督でいいのか」と思い、星野さんの墓参りをした。
その時「何をごちゃごちゃ言っとるんや。お前がやるんだ。しっかりやれ!」。あの怒声が聞こえた気がした。その声に背中を押され、今日がある。