「いろんなご意見はあると思いますが、我々はこの番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけないと思っている」

 関口宏(79)は5日に放送された日曜朝の情報番組「サンデーモーニング」でそんな決意を語った。

 第2次安倍政権時、「放送法の政治的公平」をめぐって同番組がやり玉にあげられ、安倍氏が「問題意識をもっている」「あんなのが成り立つのはおかしい」とケチをつけた。そんな内容の文書を総務省の職員から託されたとする立憲民主の小西洋之参院議員が、国会で取り上げた件である。放送への圧力ともとれるこの文書を、民放関係者はどう見たのか。あるプロデューサーはこう言う。

「1987年から36年、昨今の関口さんは『よく分からない』を連発したり、強弁したりする場面も少なくなく、炎上し、老害とか限界との声も視聴者からあがっています。とりわけ政治ネタでは偏向だとか、政権批判が厳しすぎるとも言われてきました。まあ賛否両論なのですけど、今回は黙っていたら存在意義に関わるとみたのか、はっきりと主義主張を示し、矜持を感じさせた。『あっぱれ』をつけていいと思います」

■「政権批判が強いところもあれば、政権寄りのところも出てくる」

 ある放送作家は「演出、キャスティングは番組にはつきもので、すべからく色はつきます」と、こんな舞台裏を語った。

「テレビ朝日の玉川徹氏が昨年、電通発言で懲戒処分になったとき、『演出側の人間で、ディレクターをやってきました』として『当然ながら政治的意図がにおわないように制作者として考える』と言っていましたよね。サンモニでいえば、関口さんが代表の芸能プロ『三桂』所属のタレントらが数多く出演していて、関口さんの意向に沿わないタレントは出ていないという見方だって成り立ってしまう。色とはそんな作り手による個性ですよ。だから政権批判が強いところもあれば、政権寄りのところも出てくる。それが番組というもの。時の政権があれこれ言って、自分たちへの批判が強く気に入らないと番組にケチをつけ、公権力で潰しにくるなんてあってはならないんです」

※続きは以下ソースをご確認下さい

23/03/07 12:00
日刊ゲンダイ

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/319682