スーパーバンタム級(約55・3キロ)に転向するボクシング前世界バンタム級4団体統一王者の井上尚弥(29=大橋)に、米メディアがまさかの厳しいジャッジだ。

 都内のWOWOW辰巳放送センターで31日に「エキサイトマッチSP 井上尚弥 4団体王座統一戦」の収録に参加。米放送局「ESPN」が、WBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者のスティーブン・フルトン(28=米国)との対戦合意を報じる中で「そこを第一に交渉を進めているんじゃないかな」と交渉の事実を認めた。

 一方で階級転向については「今までは自分の体格にあった適正なところでやってきたので、それなりに自信はあった」とした上で「スーパーバンタム級は未知なところがある」「これからは楽しみも自信も不安も、全部入り交じりながら」と本音も吐露した。

 フルトンの本拠となる米国のメディアも井上の懸念をズバリ指摘する。「ボクシングニュース24」は「フルトンは米国のボクシングファンから、あまり注目されない階級にもかかわらずモンスター∴苡繧倒すことができれば、一夜にしてスターになるチャンスがある」と期待を寄せ、井上の不安点を挙げた。

「彼は多くのタイトルを獲得しているが、キャリアの中で真のエリートと対戦したことはない。井上が10年間のプロキャリアで相対した最高のファイターは間違いなくノニト・ドネア(フィリピン)だろう。しかし、2019年に初めて戦った時、彼はすでに36歳だった。それでも井上は多くのパンチをもらった」。井上がこれまで全盛期の実力者と戦っていないと分析し「ドネアを除けば、井上の履歴書に載っているファイターはペーパーチャンピオン≠竄aレベルの選手ばかりだ」とたたみかけた。

 米リング誌ではパウンド・フォー・パウンド(階級を超えた最強ランキング)で日本人初の1位に輝き、現在も2位。ボクシング界で最も権威のある同誌からは高く評価されているのだが…。井上は米メディアからの思わぬ低評価≠覆し、4階級制覇を果たせるか。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/252641

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