1/26(木) 0:00配信 スポニチアネックス
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 スポーツの発展に貢献した人物・団体を表彰する「日本スポーツ学会大賞」を受賞したボクシング帝拳ジムの浜田剛史代表(62)と前WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が25日、都内で開かれた授賞式に出席した。

 自身の「過去・現在・未来」をテーマにした記念講演を行った村田は、五輪でメダルを獲得したアスリートは成功体験が自身のアイデンティティーとなってしまい、成功後や引退後も苦しむことが多いと分析。「若くして人生最大の目標がかなってしまったから、セカンドキャリアに困る。もう一度その時の情熱やエネルギーを持てと言われてもできないし、能力を発揮できないのが一番の原因と思う」と指摘した。選手の活躍を称えても活躍した後をサポートする土壌が日本にはないとし、「経験者としてサポートする立場になれれば」と今後の日本スポーツ学会の取り組みに協力したい考えを示した。

 一方、昨年4月のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのミドル級王座統一戦に敗れてから進退を保留している自身については「ボクシングを続けることは現実的には考えられない状況」とコメント。講演後には「現実的に考えられないですね。これから先、もう一度とか、得られるものが名声とお金以外にない。もっと強くなれる気もあるし、3回目の世界王者になれば名声も得られるし、お金もついてくるかもしれないが、それを追いかけるだけにこれからの人生を費やすというメンタリティーの下でやっても、良いものはつくれないと思う」と説明した。結論は「自分だけでは出せない」とし、「求められればそこで働くが、自分から求めていくことはない。ブランクもある。9カ月間まともに動いていない」と話した。