“球児・好児”は「ゲロゲ~ロ」で一世を風靡した漫才コンビだが、球界の“きゅうじ・こうじ”といえばこのお二人、藤川球児(42)と上原浩治(47)である。 【写真10枚】ホットパンツ姿で美脚を披露した「米倉涼子」…女性タレントの「プロ野球始球式」名場面集 1998年のドラフト会議で、藤川は阪神、上原は巨人から1位指名を受け、日本球界を盛り上げた。海を渡りメジャーリーグでプレーした点も共通している。 日米通算の投手成績は、藤川が61勝245セーブ、上原が134勝128セーブ。いずれも“200勝”“250セーブ”の名球会入会基準を満たしていない。 だがこの度、名球会は特例で二人の入会を認めた。 「記者が投票で選ぶ野球殿堂と異なり、純粋に数字を満たすことで自動的に資格を得られるのが、名球会の美点だったのに……」 とスポーツ紙デスクが眉をひそめる。 「シンプルかつ厳格なルールによってその権威が保たれていたんです。なのに、特例を認めるなんて……。自らその特長を放棄してしまうのはいかがなものか」 古田理事長のミーハー心 藤川球児 今回の特例は投手二人。分業化により1勝の価値が高まり、200勝達成が困難になったことが背景とされる。たしかにここ10年で、打者の入会基準である2000安打達成者は15人もいるのに、200勝を成し遂げた投手は黒田博樹(47)1人しかいない。しかし、 「投手を入れたいなら、単純に基準を緩めるべきでは? 例えば180勝にすれば、現在190勝の田中将大(34)や188勝のダルビッシュ有(36)、183勝のヤクルト・石川雅規(42)も有資格者になります」 通算170勝の松坂大輔(42)あたりまでハードルを下げてもその価値をおとしめることにはならないだろう。 「特例対象が、テレビ解説や動画配信で人気も発信力も図抜けている二人、というのも何やら臭う」 と全国紙ベテラン記者も声を上げる。 「投手出身者を増やすなら、148勝138セーブの大野豊(67)や128勝133セーブの斉藤明夫(67)が先でしょう。最多勝を5回、沢村賞を3回受賞した斎藤雅樹(57)も通算180勝ながら実に113完投です。でも、彼らには特例を適用しない。今月就任した古田敦也新理事長(57)のミーハー心が透けて見えますよ」 「週刊新潮」2022年12月29日号 掲載

2022/12/30(金) 10:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f704c171b90ec644aba3496fdc49831466ee56d