(5日、決勝トーナメント1回戦、日本1―1《PK1―3》クロアチア)

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に日本に競り勝ったクロアチア。同国のメディアは、「強豪ドイツとスペインに勝利した日本を打ち破った」と準々決勝進出の喜びを伝えた。

 PK戦で日本のシュートを三度止めたGKリバコビッチ選手について、クロアチアの各メディアは「絶対的なヒーロー」「奇跡のキーパー」と称賛した。

 ニュースサイト「ナショナル」は、「人生で最高の試合であり、最も大切な瞬間だ」という見出しでリバコビッチ選手のコメントを紹介。前半、日本の前田選手に許した先制ゴールを振り返り、「日本は序盤から素晴らしいプレスをかけてきた。彼らはトップレベルの準備をしていた。我々はタフな試合を強いられた」と語った。

 同サイトによると、PK戦で3本のセーブは、2006年ドイツ大会、イングランド戦でリカルド選手(ポルトガル)、18年ロシア大会、デンマーク戦でスバシッチ選手(クロアチア)が達成しており、それに続く「歴史的な快挙」と報じた。

 一方、在ザグレブの有力紙は、日本の戦いぶりについて「非常に規律性があり、決して最後まであきらめなかった」と指摘した。

 大衆紙24SATAは「クロアチアを過小評価してはいけない」との見出しで、ダリッチ監督のコメントを紹介。「ドイツとスペインを破った相手に素晴らしい戦いができた」と日本の健闘をたたえつつ、「日本は我々を甘く見ていたかも知れない。それは間違いだった」と振り返った。(ブリュッセル=玉川透)

朝日新聞社2022年12月6日 7時05分
https://www.asahi.com/articles/ASQD6234ZQD6UHBI006.html