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 2022年11月4日に米配信サービスRokuでついに解禁された、ダニエル・ラドクリフ主演の話題作『Weird: The Al Yankovic Story』が好評だ。タイトルのとおり、米コメディー音楽家である“ウィアード・アル”・ヤンコビックの半生を描いた作品だが、
この中でウィアード・アルの名を一躍有名にした、故マイケル・ジャクソン公認の「今夜はビート・イット」の替え歌「今夜もイート・イット」の本家そっくりのパロディー・ミュージック・ビデオが登場する。

 この伝記映画には、1984年に【グラミー賞】を受賞したこのパロディー・ソングのMVが背景のテレビで流れている場面があるが(ヤンコビックの体にラドクリフの顔が重ねられた“ディープ・フェイク”)、
ヤンコビックによると、映画のプロデューサーたちは約40年前のフィルム映像をブラッシュアップするためにいくつかの難関を突破しなければならなかったそうだ。

 米ビルボードとのインタビューで彼は、「“イート・イット”は自分のブレイクのきっかけとなったミュージック・ビデオでしたが、ネットのバージョンはいつもジャガイモで録画されたように見えました」と冗談を交えながら、
「今夜もイート・イット」の食べ物をテーマにしたパロディ映像の劣化した品質について語り、「この新しい4Kバージョンになった現在、文字どおりこれまでで一番良くなっています」と続けている。

 伝記映画の撮影中、プロデューサーから「今夜もイート・イット」の映像の最高品質のバージョンを探してほしいと頼まれたアルのチームが、保管庫をくまなく探したところ、1983年に撮影した時の編集前の16mmフィルムを発見した。
40年近く手つかずで保管されていたもろいオリジナル映像・フィルムを扱うと崩れてしまうのではないかと心配されたが、奇跡的に持ちこたえ、完成した映画に使用されることになった。

 YouTubeで公開されている磨き上げられた映像に添えられた新しい説明文には、「(映画の)シーンを作るために、プロデューサーたちは、既存の標準画質版よりもかなり良い画質の素材を探し出す必要がありました。
そこでヤンコビックは、自身のビデオ保管庫で探し、1983年にMVのために撮影されたオリジナルの16mmフィルムをすべて4K映像に愛情を込めて移し替えてもらいました。
そして2022年のツアーで全国を回りながら、ノートパソコンでオリジナルの映像と1コマ1コマ合わせながら丹念に編集し直したのです。出来上がった映像は、傷や欠陥がないわけではありませんが(温度管理された保管庫の中でも、フィルムは数十年経つと劣化が始まります)、
これまで存在したどのバージョンよりも飛躍的に高画質なものとなりました」と書かれている。

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