「鉄のポーズ」をとる山崎さん
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2022.10.29

高鳥都, 週刊現代





50周年を迎えた「必殺シリーズ」

金をもらって恨みをはらす裏稼業——当時のテレビとしては掟破り、殺し屋を主人公としたアウトロー時代劇が「必殺シリーズ」だ。第1弾の『必殺仕掛人』は1972年にスタート、今年9月にちょうど50周年を迎えたばかりである。

林与一と緒形拳をダブル主演にコントラストの強い映像や時代劇らしからぬウエスタン調の音楽、奇想天外な殺し技が相まった『仕掛人』はすぐに人気番組となった。

第1話「仕掛けて仕損じなし」は映画『仁義なき戦い』でスター監督になる直前の深作欣二が手がけ、ギラギラとエネルギッシュな世界観を決定づけたが、江戸情緒にこだわる原作者・池波正太郎は不満を示した。『必殺』というタイトルも大阪の朝日放送が付け加えた“テレビ発”のアイデアであった。

翌73年、原作なしの第2弾『必殺仕置人』では、藤田まこと演じる中村主水が登場。町奉行所同心の昼行灯にして嫁姑にイビられる婿養子という主水は、当時のサラリーマンを反映させつつ表と裏の顔の落差で人気キャラクターに成長し、やがて『必殺仕事人』が大当たりのシリーズとなる。

「ちょんまげをつけた現代劇」と呼ばれた必殺シリーズは、初期のハードボイルドな作風から80年代に入るや時代を反映したソフト路線のパターン化と華麗な殺し技が定着、現在も東山紀之主演の『必殺仕事人』が単発のスペシャルドラマとして定期的に放送されている。
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