女子スピードスケートで2018年平昌五輪金メダリストの小平奈緒(36)=相沢病院=が27日、東京都内で引退会見。2030年の冬季五輪の札幌招致活動への参加を要望されたことをものの、「スポーツの純粋な楽しさをもう一度、考えたいと思っているので、今は札幌五輪に関してはいったん置いているところ」と”拒否”したことを明かした。

 東京五輪の組織委員会に関わる不正疑惑が多発していることも踏まえた考えとみられ、「いろいろと問題も耳にする。オリンピックがスポーツをする人にとって必要なものであってほしい。それを利用されたくない。支えてくれる人たちが、真摯(しんし)にスポーツと向き合ってくれることを願っています」と強調した。

 22日に行われた全日本距離別選手権の女子500メートルで8連覇し、現役最後のレースを終えた。「数日たった今も夢のようで、毎朝ほっぺたをつねって現実だったんだなと確認するような毎日。今も心が震えます」と万感の思いを込めた。

 今後は母校・信州大で特任教授としてキャリア形成や健康科学の講義を受け持つ。大学では来年1月から授業が始まるほか、各地での講演活動や地元の子どもたちとの交流の場を設けるなど、スポーツを通して幅広く活動していく。

中日スポーツ

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