週プレNEWS 10/12(水) 11:00

日本代表の1トップをフカボリ!

不動のボランチとしてジュビロ磐田の黄金期を支え、2006年開催のドイツワールドカップには、日本代表の中心メンバーとして出場。日本サッカーが世界水準へと飛躍していく瞬間をピッチの中央から見つめていた福西崇史。 

そんな福西崇史が、サッカーを徹底的に深掘りする連載『フカボリ・シンドローム』。サッカーはプレーを深掘りすればするほど観戦が楽しくなる! 

第42回目のテーマは、日本代表の1トップについて。カタールワールドカップに向けていまだに日本代表に残る大きな課題「1トップ」。果たして誰が務めるのがベストなのか? 福西崇史が考える。

 * * *

日本代表は9月にアメリカ戦とエクアドル戦の国際親善試合をしました。カタールワールドカップ出場国を相手に結果は1勝1分。悪くはないですが、内容を振り返れば大きな課題は残ったままになりました。

それは1トップを誰にするか。

アメリカ戦は前田大然(セルティック)がスタメン出場し、町野修斗(湘南)が後半から途中出場。エクアドル戦は古橋亨梧(セルティック)が先発し、後半から上田綺世(セルクル・ブルージュ)に交代しました。

前田は足の速さを生かして守備時では最前線から相手にプレッシャーをかけ、チームを助けましたね。ただ、そこは想定内。プラス攻撃のところでもう少し精度が高まると、押しも押されぬ1トップになるのかなと思います。

ただ、前田はスタメン起用もいいですが、途中出場で流れを変える仕事や、逃げ切りを図りたいときに使いたい選手でもあります。そこをどう判断するのか。出来がよかっただけに、悩ましい問題も生まれましたね。

町野はJリーグでは頑張っているので、どれくらいやってくれるか注目していましたが、海外組が主体のレベルの中に入ると、まだ足りない部分があるなと感じました。判断、スピード、プレーイメージ。そういったところで味方の選手たちに追いついていませんでした。

いきなり海外組主体のチームに入って、そこを望むのは酷なようですが、それでもやらなければ現在の日本代表には入れないわけですからね。これは町野個人の問題であると同時に、Jリーグ全体が、ここからもっと高めていくべき課題だなとも感じました。

古橋は純粋なパサーと一緒に使ってほしかったですね。エクアドル戦のトップ下は南野拓実(モナコ)でしたが、彼はゲームメイカーではなくフィニッシャー。1トップを追い越してゴール前に迫るプレーが持ち味の選手です。その選手と、スペースへ逃げていくプレースタイルの古橋の組み合わせがハマらないのは当然のこと。それで評価を下すのは、かわいそうな気がしています。

上田は存在感を示せたのかなと感じました。彼がピッチに送り込まれたことで、ハイボールで相手を後ろに押し下げることができた。上田のところで収まればチャンスが作れますし、収まらなくても相手を警戒させることができました。それによって、エクアドル代表が攻撃一辺倒というわけにはいかなくなりましたからね。

※続きはリンク先で
https://news.yahoo.co.jp/articles/4dbe15d760ae75487363fa2641a38f307308081f