https://news.yahoo.co.jp/articles/01ba790d98f6e44088d4cfcbdb369cce43e83986

https://i.imgur.com/KgmUkZP.jpg

市田ひろみさん死去 服飾評論家、「京女」体現

 1990年代に緑茶のCMで話題を呼ぶなど、「京女」を体現する俳優としても活躍した京都市在住の服飾評論家、市田ひろみさんが1日午後5時50分、急性呼吸不全のため京都市上京区の病院で死去した。90歳。大阪市出身。自宅は非公表。葬儀・告別式は近親者で4日に済ませた。喪主は弟・昌生(まさお)さん。

 堀川高、京都府立大女子短期大を経て、大阪の会社に3年間勤務。その後、大映の専属女優となり、58年に映画「手錠」で女優デビューした。60年代から母親とともに美容室を京都で経営し、着物教室や着物ショーの活動でも知られるようになった。

 サントリーの緑茶のCMに93年から出演。京言葉を用いる和服姿の女性を演じて全国区の人気となった。テレビドラマ「京都迷宮案内」では主人公らの下宿先の女将役としても親しまれた。

 60年代から世界100カ国以上を旅して収集した膨大な民族衣装コレクションも有名。同コレクションは2020年に母校の府立大に寄贈した。

 随筆家としても活躍し、著書に「市田ひろみがすすめる大人の京都 路歩き」「京の底力」など80冊。京都や日本文化を発信した。

 90年京都府あけぼの賞、01年厚生労働省の「現代の名工」(着物着付師)に選ばれた。16年に文化庁長官表彰を受けた。

 05年~07年まで京都新聞夕刊「現代のことば」も執筆した。