2022年7月27日 16時47分プロ野球

今シーズンのプロ野球。前半戦は顕著な「投高打低」となりました。
ノーヒットノーランの達成者は、28年ぶり16人目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手を含めて4人。
相次ぐ快挙達成の要因について、選手やプロ野球関係者にさまざまな視点から聞きました。
(スポーツニュース部 記者 阿久根駿介)







投手の技術力向上が要因か

ノーヒットノーランが相次いだ前半戦。
▽4月10日にロッテの佐々木朗希投手が完全試合として達成して以降、
▽5月11日にソフトバンクの東浜巨投手、
▽6月7日にDeNAの今永昇太投手、
▽6月18日にオリックスの山本由伸投手の4人が達成しました。

1シーズンで4人の投手が達成したのは昭和18年以来、実に79年ぶり。2リーグ制となってからは初めてです。

先月7日に札幌ドームで行われた日本ハムとの試合でノーヒットノーランを達成したDeNAの今永投手は、記録達成の要因の1つにピッチャーを取り巻く環境の変化をあげます。


今永昇太投手
「自分の投げているボールが漠然としていたものがある程度可視化できるようになって、最短距離で追い求めているボールを習得しやすい時代になっている」

平成26年からプロ野球で導入が進んだ「トラックマン」などプレーをデータで分析する機器・ITツールの進化。
投手はボールの回転数や球の軌道のほか、投げるときの手首の角度などもデータとして見られるようになりました。

このデータを基に、フォームを改善したり、トレーニングのメニューを組んだりすることで効率的に技術の向上がはかれるようになったと言います。

今永昇太投手
「効率よく力を出すためには、どういうふうに体を使ったほうがいいのかというバイオメカニクスの視点で投球フォームを観察したり、フィードバックを行ったりすることで、同じフォームで投げ続けることができる“再現性”が高い投手が増えたと思います」

今永投手自身もITツールを駆使し続けてきた結果、ストレートの平均球速は入団2年目からの6年間で6キロ上がっています。

ITツールの活用が広がり習熟も進んだことが投手の技術を引き上げていると感じています。

今永投手のストレートの平均球速
2017年 141キロ(入団2年目)
2018年 143キロ
2019年 146キロ
2020年 146キロ
2021年 145キロ
2022年 147キロ

今永昇太投手
「ピッチャーがいろんなツールを使って上達するにつれてクオリティーの高いボールを投げられる投手がたくさん増えてきたのだと思います」






長打重視となったことが要因か

速球の強さと縦の変化球が要因か

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220727/k10013728901000.html