[2022年6月13日19時38分]

侮辱罪を厳罰化する改正刑法が成立したことを受け、記者会見する木村花さんの母響子さん(共同)
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インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷対策で「侮辱罪」を厳罰化し、現行の懲役や罰金刑の対象とする改正刑法が13日、参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数により可決、成立した。
2020年に女子プロレスラー木村花さん(当時22)が交流サイト(SNS)で中傷され自死したのを機に、見直しの議論が拡大。国会では、憲法の表現の自由との兼ね合いが論点となった。

採決で、立憲民主党や共産党などは政治家や公務員への正当な批判を萎縮させる恐れがあるとして反対。日本維新の会や国民民主党は賛成した。
国会審議では与野党の合意で、施行から3年後、表現の自由を不当に制約していないか検証するとした検討条項の付則が設けられた。

花さんの母響子さん(45)は成立を受け都内で記者会見し「これまでは抑止力にならなかった。『やっと』という思いだ」と語った。一方で「発信者の特定や賠償請求にはお金がかかる」として民事手続きでの行政の支援を求めた。

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