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すでに2010年代初期に予想されてた結果

佐久間正英(ジュディマリなどの音楽プロデューサー)の2012年の発言

―音楽業界にいる人たちが、自分で実際にCDを買ったりしてないんじゃないのだろうかというような批判もあります。

~中略~

韓国のシーンを見ていると、アーティストを見つけるためにすごく真剣な努力をしていて、一番才能のある子を何年もかけて育て上げる。日本向けに出そうとしている子には、デビュー前に日本語を徹底的に勉強させる、1年くらい日本に住ませることもある。そこまでお金を投資して初めてデビューさせるんです。日本のアイドルのクオリティでかなうわけがないんですよ。

例えば楽曲にしても、日本では何人かの作曲家に依頼したとしても選ぶのはディレクターとか事務所社長とか、言ってしまえば音楽をあまりよく分かっていない人だったりするみたいですが韓国での話を聞くと、今回はスウェーデンのグループの曲を、という具合に、世界中に発注して集めている。そういうレベルで対応している。

ビジネスの仕方も、印象ではアメリカのビジネスのやり方と近い。僕が会った方も、日本の音楽業界の人とはまるでスピードが違うんですね。話していて、「気に入った、分かった、じゃあすぐ契約しよう」、「契約のドラフトはどういうふうに作ろう」と、初対面の場で出たことがあります。すごくびっくりしました。日本だったら、「ではこの話は会社に持ち帰って、社内で協議します」となる。それからドラフトを作成、そして3ヶ月後にという話になると思うんです。

―日本のアーティストがアジアに行って人気が出ていると報道は良く目にしますが、知らない間にアジアに負けてしまっていると。

佐久間氏:かなりの部分で負けているとは思いますね。アジアで音楽祭があっても、最近では日本のアイドルが呼ばれる数は圧倒的に少ないですから。数年前だったら、もっとたくさん呼ばれていました。

シンガポールもまだ発展途上な段階なんですけど、これからやっていくのにどの国とタッグを組むかという話になっても、初めから相手として日本は考えていないと言うんです。日本の音楽レベルには興味がないと言われているような気がしました。