サッカー日本代表が5月31日、キリンチャレンジ杯初戦の対パラグアイ戦(2日・札幌ドーム)へ現地入り。6月の4試合は主将のDF吉田麻也(33)にとって〝就活〟シリーズとなる。

この日、吉田は報道陣に「いい案があったら教えてほしい」と、自身の今後の去就についてアイデアを求めた。

所属するイタリア1部・サンプドリアと2020年夏に結んだ2年契約が今月満了。今季年俸は128万ユーロ(1億7500万円)=1ユーロ約136円=だが、1億円以上の減俸を受け入れるなら契約更新の可能性がある。

10年から欧州でプレーする吉田は、今年1月に右太ももを故障してから「満足に(所属クラブで)試合に出られていない」という状況。そこで浮上しているのがJリーグへの復帰だ。
盟友でもある元日本代表MF本田圭佑(35)が自身のSNSで「いずれ(吉田)麻也は名古屋に戻る」と発信。在籍していたJ1名古屋も有力視されていた。

吉田は「この2週間で動きがあるかはエージェント(代理人)に任せます」と話したが、移籍金こそないが、吉田の2億円近い年俸がネックになっている。この年俸を出せるのは単独最下位で守備陣の再編成に苦心しているJ1神戸しかない。

ところが代表でも吉田の「序列」は下がっている。主将の地位こそ揺るぎないが、森保構想ではセンターバック(CB)の1番手は冨安(アーセナル)だ。
今回初招集したDF伊藤(シュツットガルド)も左利きのCBとして「守備力がレベルアップした」(森保監督)と今シリーズで起用される公算が大きい。

国内外のクラブへのアピールが不可欠な吉田は「選手間の競争という意味でも、ここが最後のアピールの場になる」と、自身にとっての〝就活4試合〟に向けて緊張感いっぱいだった。 (夕刊フジ編集委員・久保武司)

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