名門球団のファンが起こした騒動が物議を醸している。

 現地時間4月23日に本拠地でクリーブランド・ガーディアンズを迎えたニューヨーク・ヤンキースは、5対4でサヨナラ勝ちを収めた。だが、その際に外野スタンドにいたファンが相手選手との衝突してしまった。

 騒動に至る“前触れ”はサヨナラの直前からあった。1点差を追いかけていたヤンキースが9回2死二塁の好機で、イザイア・カイナー=ファレファがタイムリーツーベースで同点に追いついた場面だった。

 この時、打球処理をしていたガーディアンズの左翼手スティーブン・クワンがフェンスに激突し、負傷したために治療を受けた。すると、その間に中堅手のマイルズ・ストローと外野スタンドに陣取ったファンが何やら口論に発展。ストローはフェンスによじ登って、ファンと真っ向から言い合うほどにエキサイトしていた。

 そして、再開後にヤンキースのグレイバー・トーレスがサヨナラ打を放った直後に大事となった。ヤンキースの選手たちが歓喜の輪を作ろうとした瞬間に、右翼の外野席からガーディアンズの選手たちに向かってゴミが次々と投げられたのだ。

 眼前で広がった前代未聞の光景にはヤンキースの選手たちも仰天。サヨナラの喜びもつかの間、ジャンカルロ・スタントンやアーロン・ジャッジら看板選手たちは、外野へ駆け出して事態の収拾に行ったほどだった。

 無論、いかなる理由があったにせよ、ゴミを投げ入れて相手選手を挑発する行為は、言語道断である。ゆえにガーディアンズの選手たちからは怒りの声が上がった。米メディア『The Athletic』の取材に応じたストローが、「何が品格だよ。あいつらにそんなもんはない。地球上で最悪の連中だ」と声を荒げれば、また右翼を守っていたオスカー・メルカドは「俺たちだって人間だ。我慢しろと言われても無理だ」と強く訴えた。

「あれだけゴミを投げられて何事もなかったかのように振る舞うのは不可能だ。そんなことを許す気もないしね。まったくもって馬鹿げてる。ああいうことはあってはいけないはずだ。言いたい放題、やりたい放題だった。秩序ってもんはどこへ行ったんだ」

 ヤンキースを率いるアーロン・ブーン監督ですら「ファンの熱量は好きだが、あってはならない」と苦言を呈した今回の騒動。今後の調査次第では何らかの処分が下される可能性があるが、いずれにしても一部のヤンキース・ファンがチームの品格を下げてしまった感は否めない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ca3fbc28531247de5f59c31688b59eebd466e950

【動画】まさに蛮行! ヤンキース・ファンが相手野手を激怒させたゴミ入れシーンをチェック
https://thedigestweb.com/baseball/detail_2/id=55187