4/15(金) 5:15配信
東スポWeb

 決断は正しかったのか――。女子ゴルフの渋野日向子(23=サントリー)の「1打」がクローズアップされている。米ツアー「ロッテ選手権」初日(13日=日本時間14日、ハワイ州・ホアカレイCC=パー72)に71で回って1アンダーの26位につけた中、11番パー5の2打目で直ドラ≠公式戦で初披露。結果はミスとなったこともあり、賛否両論になっている。

 今大会は2週前のメジャー初戦「シェブロン選手権」で今季自己最高位(4位)となって迎えた。午前スタートのこの日は出だしの1番から3連続バーディー発進。時間とともに風が強くなり、スコアメイクに苦しんだが、アンダーパーでまとめた。本人も「取りあえずアンダーで済んだのはよかった」と、うなずいた。

 この日のスコアや順位だけならまずまずという言葉で済みそうだが、そこは渋野のこと。強い向かい風が吹いていた11番パー5の2打目でティーアップしない状態で1Wを打つ直ドラ≠選択するサプライズを披露した。結果はミスヒットとなり、このホールをパーとした。渋野は「今週はできたらやりたいと思っていたけど、あそこは使うところではなかった。なるべくグリーン近くの左サイドにいけば、(グリーン右の)池に絡まないと思ったけど、チョロで危なかった」と苦笑い。

 失敗だったとはいえ、あるベテランツアー関係者は予選ラウンドでの果敢なチャンレジをプラスにとらえる。「普通なら3Wで打つような場面。ミスにはなったけど、メジャーでトップ10入りして気持ち的な余裕が出てきたからこそ、チャンレジできたのではないか。こういう姿勢は続けてほしい。試合の中でのいろいろなトライは成長につながると思う」。かねて渋野は「面白いゴルファーになりたい」と目標を掲げている。今回はそれを意識してのことではないだろうが、着実に前進しているようだ。

 その一方でミスジャッジを指摘する声もある。一般的に直ドラ≠ヘ右方向に曲がって飛びやすく、11番は右サイドに池が絡む。それだけに、あるベテラン男子プロは「直ドラ≠ェダメというわけではないけど、あの場面では池に入れる危険性を考えると、選択肢にも入れるべきではなかった」。渋野なりの勝算があって選んだプレーも失敗したことでツッコミの余地を生んでしまった。それでも致命的なミスになっていないあたりは、やはり持っている女≠ネのだろうか。

https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20220415-04130297-tospoweb-000-6-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/e777e95f2f283f459640623657c47bbd33fe519d