サッカーロシア代表が、イラン代表と6月に親善試合を行う計画が浮上し、大きな波紋を呼んでいる。

 ウクライナ侵攻を受けてロシアは国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)から国際大会への出場が禁止され、3月のカタールW杯欧州予選プレーオフ準決勝も不戦敗となり本大会出場の道が絶たれた。

 そうした中、ロシア側が再起≠ノ向けて新たな手に打って出た。

 ロシアメディア「スポーツエクスプレス」は「イランサッカー連盟の情報筋によると、イランとロシアの代表チームが、6月2日に親善試合を行う予定だ。FIFAの許可をまず取得する必要があるため、試合の開催場所はまだ不明だ」と報道した。

 スポーツ界の制裁が続く中、ロシアにとってはウクライナ侵攻後初の対外試合となる見込み。その相手として、親露派とみられるイランが選ばれて水面下で交渉が進んでいるようだ。FIFAは国際大会への出場からはロシアを除外しているが、親善試合までは禁止していないため今後の対応に注目が集まっている。

 ロシアサッカー連合の名誉会長を務めるビアチェスラフ・コロスコフ氏は同メディアに「現状では、イランとプレーする必要がある。非常に強力で優れたチームだ。イラン、イラク、サウジアラビア(との対戦)を必要としている。私はこの考えを完全に支持する」と説明し、今後は中東各国との試合を計画している。

 ただ「FIFAには試合を妨害する法的根拠はない。しかし、彼らが妨害しようとする場合、干渉してくる可能性がある」とFIFAが親善試合の開催を認めない可能性を指摘した。

 ロシアサッカー界の不気味な動きに注目が集まる。

東スポ2022年04月11日 13時06分
https://www.tokyo-sports.co.jp/soccer/world/4121438/