[2022年4月9日4時45分]

<酒井俊作記者の旬なハナシ!>

3月のセンバツを異次元の戦いで優勝した大阪桐蔭の周辺が騒がしい。目立つ論調の1つがナインの出身地だ。
今大会のレギュラーで地元大阪の中学から入学したのは、丸山一喜内野手(3年)だけで、全国から有力選手をスカウトしていると指摘されている。

だが「越境入学」でチームを構成する強豪は他にもある。圧倒的な力を示せばこそ、大阪桐蔭をやゆする声をアマチュア野球の取材現場でたびたび耳にする。
才能に恵まれた選手が多いのは事実だが、まだ高校生だ。どのように育て、導くか。本当に大切なのは指導者の手腕だろう。「好素材獲得→優勝」と結びつけるのはあまりにも短絡的だ。

なぜ強いのか。ヒントは3月30日の準決勝後、西谷浩一監督(52)のひと言にある。
今大会でPL学園の中村順司元監督を抜いて単独2位の甲子園通算61勝まで重ねた。名門PLへの思いを質問した時、言った。
「(中村監督は)本当に野球の指導だけじゃなく、心の指導をされる」。これまで大阪桐蔭が大切にしてきたことにつながっている。
https://www.nikkansports.com/m/baseball/highschool/news/202204090000019_m.html