【海外スターとんでも来日舞台裏】

世界を勇気づける名セリフ「アイル・ビー・バック(I’ll be back)」が今も愛されているシュワちゃん≠アと、アーノルド・シュワルツェネッガー(74)は、証人保護プログラムのエージェントを演じた「イレイザー」(1996年)の公開後に来日した。

自らも出資するハリウッド映画をテーマにしたレストラン「プラネット・ハリウッド」の特製ジャンパーを着用して、世界に向けてのPRもバッチリだった。

移動するときも豪華リムジンは却下。「ライトバンでいいよ」とまさに庶民派。新宿での手形サイン会のイベント終了後、会場を出たシュワちゃんをみて、街を行く若者たちの「シュワちゃんに似ているな」というひそひそ声。それが聞こえた宣伝マンは「本物だよ」とほくそ笑んだ。

緑色の瞳がセクシーなメル・ギブソン(66)。「フォーエヴァー・ヤング/時を超えた告白」(93年)での来日では、モノトーンのスーツ姿で記者会見に現れ、今までのヒッピー風でダサいというイメージを払拭させた。

「金持ちになったので、性格も明るく、身ぎれいにもなったよ」とおどけてみせたメル。会場で間が空くと、「スプーン曲げ!」といきなりスプーンとにらめっこして「ワオ! ちょっと曲がったね」とニヤリ。

あるときはルームドアを開けて、セミのまねをして「リーサル・ウェポン」(87年)のリッグスをほうふつとさせた。

「一番好きなのは日本だよ。みんな優しいし、それに女性がきれいだからね」とはリップサービスとしてもうれしい。

そして、大阪弁を巧みに使うアクションスターのスティーヴン・セガール(69)。

真骨頂の「沈黙の戦艦」(93年)での来日では、フード・コーディネーターを同伴。アクションスターは身体が資本≠ニばかりに1日に20個以上のイチゴを食べていたのが印象深い。

テレビのインタビューのときには「僕の顔、よく撮ってね」が口ぐせ。大阪で15年間も暮らしていたため、調子がいいときは大阪弁と英語がミックスされて、さらに冗舌に。それはもう、ちょっと漫談風でもあった。

それなのに、その後のセガール作品のタイトルが「沈黙の〇〇」で定着するとは…。

(夏目映視)

■アーノルド・シュワルツェネッガー 1947年7月30日生まれ、74歳。主な作品は「ターミネーター」「コマンドー」など。

■メル・ギブソン 56年1月3日生まれ、66歳。主な作品は「マッドマックス」「リーサル・ウェポン」など。

■スティーヴン・セガール 52年4月10日生まれ、69歳。主な作品は「ハード・トゥ・キル」「沈黙の戦艦」など。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c07c9652fc3dfc12a5c651416f3856fa328e893