日本ボクシングコミッション(JBC)による不当な処分で国内試合ができなくなったとして、元世界3階級王者の亀田興毅さんら3兄弟側がJBC側に計約6億6400万円の損害賠償を求めた訴訟について、JBCは10日までに、最高裁に上告しない方針を固めたことが明らかになった。

 JBC関係者の一人は「JBCという組織としては上訴はしません。これ以上延ばしても、という判断」と話した。上告の期限は今月11日となっていたという。

 裁判は、次男・大毅さんの世界戦を巡るトラブルが発端。2014年2月、JBCは当時の亀田ジムの会長とマネジャーの資格更新を認めず、これにより、3兄弟は事実上、国内での試合が不可能となった。
一審では、資格があれば3兄弟が2014年に1試合ずつ開催できたとして、JBCおよび関係者3人に対し、計4550万円の損害額を算定。
JBC、亀田側の双方が控訴したが、高裁は先月24日に、2017年まで影響があったとして賠償金を計1億10万円に増額し、JBCに支払いを命じた。

 公開された財務諸表によると、JBCの2020年末の正味財産は約2500万円の赤字。
「JBCが組織として存続するかどうかも含めて、今月中には結論を出すことになる。ただし、ボクシングを止めないというのが大前提」とし、今後は日本プロボクシング協会と連携をとりながら、興行などに支障がないよう対応を進めていく。

https://hochi.news/articles/20220310-OHT1T51136.html
スポーツ報知