◇東京マラソン(2022年3月6日 東京都庁〜東京駅前42・195キロ)

 13年ぶりのマラソン挑戦で女子2位に入った新谷仁美(34=積水化学)は自己ベストの2時間21分17秒にも「何度も挑戦したけどマラソンの魅力が分からないし、走る人の気持ちが理解できないし、この1回でもう嫌、2度と走りたくないと思いました」と言い切った。

 東京マラソンは初出場初優勝した07年の第1回大会以来15年ぶりで「あの時はまだ夢を持っていて、陸上競技が好きだった。まだまだ幼い気持ちと、これから大人になっていく楽しみな気持ちでマラソンに挑戦した。今は大人になって、守りに入ってしまった」と苦笑い。
一方で周囲のサポートや応援のありがたみが理解できるようになり、東京五輪で結果を残せず落ち込んでいた自分がマラソンに再挑戦できたのも「所属先やスポンサー、チーム、ファンのおかげ」と感謝。
「今までは結果が出ないと自分を責めていたけど、携わってきた人たちも責めることになる。仮に失敗しても自分を責めないで、この先を続けようとスタートできた」と話し、「今後生きていく上で必要な部分になったかなと思って射ます」と明かした。

 レースでは日本人トップの6位に入った一山麻緒(24=ワコール)に月離されてから「マラソンの足が動かない感じが出てきた。どの種目より過酷だなと思った」という。4日のレース前会見では「42・195キロの間に新しい恋人を見つけられるように頑張りたい」と話していたが、「いなかったです。いなかったので、また新しい恋人を探しに旅に出ようかと思います」と笑った。
7月の世界選手権(米オレゴン州ユージーン)はトラック種目で目指す意向で、「マラソンは生きる上で必要ないと思った。走ること自体必要ないし、遅刻の時だけ走れば十分。ビジネスを考えたらマラソンはいいなと思うけど、2時間も走る必要はないと今日、はっきり決まった」と“新谷節”をさく裂させた。
「今日率直に思ったことは、やっぱり私はトラックで頑張りたい」と語り、「ハーフマラソンは5000メートルや1万メートルにつながると感じたけど、マラソンは何一つつながらない。何度も走っている人は何で挑戦しているのか」と首をかしげた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0748f9573f0f846dbdc0ac9f5a0ff765088fc110
3/6(日) 17:56 スポニチアネックス