2/21(月) 17:03
スポーツ報知

橋幸夫、「御三家」の盟友・西郷輝彦さんの訃報に「早すぎる。もっとプライベートの話しをしたかった」
囲み取材に応じた橋幸夫
 橋幸夫、舟木一夫と共に「御三家」として人気を集めた歌手で俳優の西郷輝彦(さいごう・てるひこ、本名・今川盛揮=いまがわ・せいき)さんが20日午前9時41分、都内の病院で死去していたことを21日、所属事務所が発表した。75歳だった。葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行う。

 西郷さんは、2011年に前立腺がんと診断されて全摘出手術を受けたが、17年11月にがんが再発。21年4月、ステージ4の去勢抵抗性前立腺がんと公表し、オーストラリアに渡って日本未承認の治療を受けるなど、仕事復帰を目指していた。

 西郷さんの訃報を受け、「御三家」の1人である橋は、神奈川・厚木市文化会館で取材に応じた。

 歌手引退ツアー公演のスタンバイ中に、盟友の訃報を聞いた。沈痛な面持ちで取材に応じた橋は、「聞いた時はビックリした。まさかと。長い歴史の中で、御三家時代から一緒だった。早すぎる。もっとプライベートの話しをすれば良かった。寂しい」と悼んだ。

 「御三家」は1960年代を彩った、雑誌が命名した人気歌手3人の総称。橋が1960年に「潮来笠」で、舟木が1963年に「高校三年生」で、西郷さんが1964年に「君だけを」で、日本レコード大賞新人賞を獲得した。その3人が「御三家」として、一世を風靡(ふうび)した。

 御三家でも芸歴が一番長く兄貴分だった橋。「事務所もバラバラで、ライバル同士。その意識が強く、全く飲みに行ったことがない」と明かす一方で、「僕が3年ぐらい年上でね。(西郷さんは)弟分のような存在だった。九州男児で、言うことをパリパリと言って、話しも面白かった」と振り返った。

 最後に橋が西郷さんと会ったのは、2019年のTBS系日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」だったという。作中での共演はなかったが、ロケ現場で一緒したという。橋は「脇役で一緒したね。でも、話しするタイミングがなかったけど、(西郷は)元気だった。まさか、病気してるなんて思いもしなかった。病のことは聞いていなくてね。生きている間に、もっと男らしい話しをすれば良かった。一緒に飲みに行こうと言えば良かった」としのんだ。

 橋は昨年10月、80歳の誕生日である、来年5月3日に歌手活動引退を発表。「声の衰え」を理由としており、俳優活動などは続行する意向を表明していた。だが、御三家からは連絡が一切なかったという。「お互い、年のこともあるから、連絡をよこさなかったのかな。体に気を付けて、良い人生をと思っていたのかな。あと5年でも6年でも生きて欲しかった。映画の出演も良いけど、もっと歌を歌って欲しかったな」と天を見上げていた。

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