スペイン1部マジョルカ所属の日本代表FW久保建英(20)が、日本時間15日早朝キックオフのビルバオ戦にスタメン出場。試合終了間際に大仕事をやってのけた。

久保建英も「セットプレー誘うプレー増やせれば」 得点力不足打開へ必要なのは前線の仕掛け

 2-2で迎えた後半43分。ゴール至近距離から放ったシュートは左ポストを直撃。はね返ったボールがGKの側頭部に当たり、そのままゴールに吸い込まれていった。

 殊勲弾の久保はユニホームを脱ぎ、雄たけびを上げながらピッチを走り回り、大げさに喜びを爆発させた。

 記録上は「オウンゴール」だが、それでも昨年8月以来のリーグ2連勝の立役者とあって、「あれは自分のゴールでしょう。しっかりもらっておきます」と上機嫌でコメントした。

「リーグ戦好調の久保は、日本代表FW陣の序列アップのチャンスなのですが……」とサッカー関係者がこう続ける。

「1月27日のW杯アジア最終予選の中国戦は後半28分からの交代出場にとどまり、2月1日のサウジアラビア戦は出番なしに終わった。森保監督は1トップFW大迫以外の攻撃系選手の中ではスピード系を好み、最終予選4得点のFW伊東を筆頭に韋駄天FWの前田、浅野を重用している。テクニシャン系の久保は、4番手FW堂安よりも低い<序列5番手>に甘んじている。実績重視の指揮官は一度決めた序列を変えようとせず、勝ち試合の先発と交代選手をガッチリ固定してしまうタイプ。久保の現況は、かなり厳しいものがある」

 1日のサウジ戦。2-0で迎えた後半23分に森保監督は大迫に代えて前田を、その10分後に左FW南野に代えて浅野を投入。右FW伊東とともに「スピード系の3トップ揃い踏み」を形成。逃げ切り態勢に入った。

 3月下旬にはオーストラリア、ベトナムとのW杯最終予選の2連戦がある。久保は、スペインでゴールとアシストを量産して指揮官にアピールしない限り、2戦ともベンチウオーマーの可能性もある。正念場だ──。

日刊ゲンダイ 2/16(水) 11:30
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