毎日新聞 2/7(月) 12:10

 サッカーJ3のアスルクラロ沼津が1億円を目標に募金活動を始めた。資金はホームスタジアムである静岡県愛鷹競技場(沼津市足高)の照明改修工事に充てる。現在の照明はJリーグの基準を満たしておらず、このままだと、沼津はJリーグの参加資格を失うという。渡辺隆司社長は3日の記者会見で「アスルクラロは地域の活性化や青少年のためになっていると信じている。県東部からJリーグの灯を消さないで」と呼びかけた。【石川宏】

 Jリーグのスタジアムは1500ルクス以上の明るさが求められているが、愛鷹競技場の明るさは500ルクスしかない。沼津が2017年にJ3に昇格した際、22年6月時点で照明の改修計画が確定していることが求められていた。しかし、照明設置に伴う荷重や照度の検討などに時間を費やしてしまったという。

 コロナ禍で無観客試合を強いられるなどし、沼津のクラブ経営は厳しい。県の競技場のため、県による照明改修工事が期待できそうだが、県内にJリーグの4チームがある中、県が工事すれば、実質的に沼津だけのために県費を出費することになるため、その理由付けができなかったという。また、沼津市も県営施設に市費を投じることができなかった。

 募金は、(1)目標金額3000万円のクラウドファンディング(運営会社CAMPFIRE)(2)目標7000万円の沼津市企業版ふるさと納税(3)寄付金口座(スルガ銀行本店営業部 普通口座3705571 ホームスタジアム照明改修プロジェクト会計渡辺隆司)――の3通り。クラウドファンディングは、ホームゲーム招待券▽オリジナル記念Tシャツ▽選手の集合写真に入る権利――などの返礼品がある。

https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/300127b16e1d3f9a7e55d9d01d0814a67f92f601&preview=auto
静岡県愛鷹競技場の照明改修工事について説明するアスルクラロの渡辺隆司社長=静岡県沼津市米山町の沼津商工会議所で2022年2月3日午後2時6分、石川宏撮影
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