2022.02.09
著者 : 小宮 良之









「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#41 連載「名伯楽のフィギュアスケート論」第4回

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。
注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。


【特集】身近になったフィギュアスケート 元トップ選手が伝えたい競技の魅力 / フィギュアスケート・中野友加里さんインタビュー(GROWINGへ)


 開催中の北京五輪でも日本人フィギュアスケーターの活躍が続いているが、その土台を作った1人に挙げられるのが、数々の選手を育ててきた長光歌子コーチだ。高橋大輔を中学時代から長年指導し、2010年バンクーバー五輪での日本男子初の銅メダル獲得に導いた。そんな歴史を築いた名伯楽が語る「フィギュアスケート論」。今回は選手を見る際に重視する点や、才能をいかに伸ばすかなどについて、自身の指導経験を踏まえて語ってくれた。(取材・文=小宮 良之)

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――フィギュアスケートにおける「表現力」に、恋愛は必要ですか?

 やや俗的な質問にも、長光歌子コーチは明確に、丁寧に答えてくれた。

「表現に恋愛は関係ないですね。表現っていうのは音に対し、全身が反応するもので、練習を重ねてさらに細やかに出せるようにするんです。恋愛をしてハッピーになって、もっと練習を頑張れるなら、それはそれで私の場合は止めないです。人を好きになることは、人生を豊かにすると思っていますし。ただ、表現を豊かにするために恋愛をした方がいい、というのは私にはないですね」

 では、フィギュアスケーターの才能はいかに伸ばすべきなのか?

 高橋大輔など多くの優れたスケーターを育てた長光コーチに、じっくりと話を聞いた。

――まず、性格としてはどんな子供がフィギュアスケーターに向いているのでしょうか?

「昔はコンパルソリー(氷上を滑って課題の図形を描き、その滑走姿勢と滑り跡の正確さを競う種目。1990年に廃止され、ショートプログラムに移行した。図形=フィギュアという言葉がフィギュアスケートの由来)があって、物事をコツコツとできる、寒いところでも続けられる、辛抱強さのような性格が求められました」

――求められる資質も、時代とともに変わりつつあるのでしょうか?

「スケートが好きでいられるか、それは変わらず一番だと思います。結局は、本人がコツコツと練習を積み重ねるしかないので。スケートに対する一途さというのですかね」

https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/218063/

まず見るのは「体の使い方やスケーティングのセンス」
     ===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/218063/2/