2/9(水) 5:15配信
東スポWeb

ブルペンで投手をチェックする楽天・石井監督(東スポWeb)

 選手を送り出したい気持ちは山々なのだが…。楽天・石井一久GM兼監督(48)が日本代表への選手派遣に頭を悩ませている。

 侍ジャパン・栗山英樹監督(60)が8日に沖縄・金武町のキャンプ地を訪れ、全体練習のさなかにグラウンド上でトップ会談≠行った。石井監督は「協力しないということはないです。NPBに属している球団として、協力するのは大事だと思います」と3月5、6日に行われる台湾との強化試合(東京ドーム)を含めた今後の日本代表への主力選手派遣に前向きな姿勢を示した。

 ただ、選手を預かる指揮官としては複雑な思いもある。一向に終息の気配を見せない新型コロナ禍の中での派遣は、選手に貴重な経験をさせられる反面、感染リスクも伴うからだ。

 栗山監督は既に来月の台湾戦に関しては「若手主体」で臨むことを明言している。楽天からは昨季プロ1年目で9勝の左腕・早川隆久(23)を代表候補に挙げたが、石井監督は「ジャパンのユニホームを着てやるのはいい経験になる。なかなか着れるものじゃないので着てほしいと思います」と後押ししながらも「でも、難しいですよね」とこう続けた。

「(新型コロナ関連の)いろいろなマニュアルがあると思う。サッカーじゃないけど(代表に)行ったら何かいろんなことが起きるのかな、とか。その辺は非常に難しい。もう一回ガイドラインを確認しますけど。普通の状況だったら難しくはない状況ですけどね」

 楽天はPCR検査の徹底など厳格な感染対策のもとで今キャンプを遂行している。その成果か、1日のキャンプインから感染者は出ていない。もちろん対策が万全でも感染する可能性はあるが、可能な限りリスクを避けるのが指揮官の責務。そんな思いもあり、選手派遣には慎重にならざるを得ないのだ。

 候補の一人に挙がった早川は「本当に光栄なこと。もし選出していただけるのであれば、しっかり結果を残せるように準備もしていければなと思っています」と代表入りに意欲をのぞかせた。新型コロナ憎しの中、危機管理を徹底する指揮官の複雑な思いは続く。

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