1/22(土) 5:15配信
東スポWeb

背番号「1」のユニホーム姿を披露した新庄監督(東スポWeb)

 力加減はどの程度がベストなのか…。2月1日から沖縄・名護で始まる春季キャンプに向け、日本ハムの選手たちが新庄剛志監督(49)の難解な「流儀」に四苦八苦しているという。人並外れた身体能力と野球センスに恵まれ、現役時代に米大リーグでも活躍したビッグボスと、努力してもなかなか結果につながらない選手とでは感覚に違いもあるようで。

 新庄監督は21日に札幌市内で行われた新ユニホーム発表記者会見に出席し、背番号「1」のユニホーム姿を初披露。より明るくシンプルになったデザインは「正直言うと自分のイメージした感じではなかった」そうだが「チームが強くなればオーラも出るし格好良くなる」と白い歯を見せた。併せて発表された今季のスローガンは「ファンは宝物」に決定。球団が提示した20以上の案を全て却下したというビッグボスは「僕のひと言で即OKをもらってうれしかった」と語った。

 新ユニホームのお披露目を終えた指揮官は、その後の取材で間近に迫った春季キャンプについて改めて横一線でのスタートを強調。開幕投手に関しても「誰が開幕投手になるか、僕も決めていない。キャンプ、オープン戦を見て、こいつが一番いいという選手を初っぱなに投げさせたいと思います」とし、今後のアピールや調整ぶりを見て決断していく方針を示した。

 ビッグボスの「横一線発言」は選手も大歓迎している。特に昨季まで出場機会に恵まれなかった選手らは早くもヤル気を見せ、各自例年にないハイペースでキャンプに備えている。その一方、チーム内から少しずつ漏れ始めているのが「どの程度の力でアピールすべきか」というキャンプ時の力加減だ。

 新庄監督は就任以来、ことあるごとに「ケガをしてしまったらプロ野球選手じゃないと思っている」と故障には厳しい姿勢を打ち出している。19日に行われた12球団監督会議後の取材でも、選手に対し「常に8割(程度の力)でアピールするのが大事」と自身の体験を交えて力説していた。そのため大半の選手はビックボスに全力アピールしたい反面、ケガには細心の注意を払わなければならないという難題が待ち受けているのだという。

 新庄監督の現役時代のように徹底した自己管理ができる一流選手ばかりなら問題ないが、3年連続リーグ5位に沈む現チームにそんな選手はごくわずか。となれば大半の選手が困惑するのも無理はない。自主トレなどを視察しているあるチームOBも「自己管理や練習量の調整、配分はプロとして当然のこと」と話す一方で「監督から『ケガをしてはいけない』と言われると、やはり選手はプレーを含めて無理をしなくなる。そうなると選手が持つ本来の実力を出し切らなくなる恐れはあるでしょうね」と不安を口にする。

 ビッグボスは新ユニホーム発表会の席で「今年はね、みんなテスト。僕もテスト。その気持ちで戦っていきたいと思います」と語っていたが…。果たしてナインは新庄流についていけるのか。キャンプを前に選手たちの暗中模索は続く。

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