1/12(水) 5:15
東スポWeb

まだ移籍先が決まらない鈴木誠だが…(東スポWeb)

 ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手(27)だが、米球界の評価≠ヘ揺るぎないものとなっている。ロックアウトが長期化しているにもかかわらず、上がり続ける需要のワケとは――。

 米CBSスポーツの「ロックアウト後に大型契約が有力なFA選手トップ10」では全体の6位、外野手に限ればクリス・ブライアント(ジャイアンツ)、ニック・カステヤノス(レッズ)に次ぐ上位3番手。メジャー未経験にも関わらずヤンキース、レッドソックス、マリナーズ、ジャイアンツなど8球団以上が関心を示し、4年総額6400万ドル程度の大型契約が予想されるなど依然、引く手あまただ。

 近年では2020年シーズンから秋山翔吾(レッズ)が2100万ドルの3年契約、筒香嘉智(パイレーツ)が当時、レイズと2年1200万ドルで契約を結び米国でのキャリアを開始したが、期待に沿う活躍を披露できていない。投打二刀流のエンゼルス・大谷を除けば、日本人野手の市場価値は下落傾向になっても不思議ではないが「高額投資を惜しまない理由は確実にあります」とMLBのア・リーグ極東スカウト。20年に米球界に渡った2人と比較し、高評価のワケを解説した。

 走攻守で高いレベルを誇り、ミート力、長打力、走力、守備、送球力に秀でた5ツールプレーヤーでもある鈴木誠。なかでも「守備項目である2つが効いている」と指摘する。

 鈴木誠は高校時代までは投手だった。その強肩はMLBでも太鼓判≠押せるレベルという。

「走力もある秋山も守備は評価されていますけど、起用は主に中堅か左翼。でも、肩の強さや送球力は鈴木が上というデータもあります。そこに秀でていると右翼での起用も視野に入る。メジャーでもレギュラー右翼手が務まるだけの肩を持っている選手は限られている」

 また、筒香のように長所が打撃のみなど特定ツールに偏った選手は、結果が伴わなかった場合、厳しい判断になるのは日本人選手に限ったことではないという。

「打てなくても秋山がトレードに出されずに控えでレッズにいるのは、間違いなく走力も含めた守備力がメジャーの戦力として評価されているから。鈴木も守備力に計算が立つからこそ3年以上の契約をしても『慣れるまで打つほうは待てるし、それでダメなら…』と。中長期的な計画での獲得も成り立つんです」(同スカウト)

 東京五輪では日本代表の4番を務め、この5年間でOPS10割超え3度の日本屈指のバットマンだが、やがて決まる新天地のフィールドでは、イチロー以来となる右翼での固定起用の可能性も高く、そのデフェンス力にも注目が集まっている。

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