2022年元日に放送されたTBS系「ジョブチューン〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!★セブン・ファミマ・ローソンの人気商品を一流料理人がジャッジ!」で、審査員の1人でファミマのおにぎりを開封前に「不合格」と決めたシェフが炎上している。炎上したシェフのYouTubeチャンネルなどには〈批評は一口食べた後にすべきでは〉などと、批判の書き込みであふれた。

 この手の番組は毎回と言っていいほど炎上するにもかかわらず、09年に始まったテレビ朝日系「お願いランキング」の「美食アカデミー」(不定期)以降、テレビでは定期的に目にする企画だ。審査員だけでなく、取り上げられるコンビニやレストランチェーンなどにとっても、苦労して開発された商品に「不合格」の烙印を押されるリスクもある。

「今回の『ジョブチューン』の場合も、放送前に各コンビニは自社HPや店頭で『この商品がジャッジされます』と宣伝していました。最近は番組をリアルタイムで見ながらシェフの目線でジャッジする消費者が増えていて、放送直前に品切れになる店舗もあります。放送日にはコンビニマニアと称する人たちが、SNS上で、独自の味の評価を拡散してくれます。さらに『不合格』になった商品もマイナスにならず、放送後に売れる傾向にあります。『なぜ不合格なのか?』と、自分の舌を試したい視聴者が多いものとみられます」(コンビニ業界関係者)

 実は記者もそのクチ。甘党なので、「不合格」となったローソンの「ウチカフェ 生ガトーショコラ」(220円)、セブンイレブンの「ふあれあ」(248円)を買ってきた。ガトーショコラは生クリーム好きにとって、ショコラとの割合に満足だし、生地が固めなので、フォークを使わなくても手も汚れにくいから◎。ふあれあも、ベリーソースもしつこくないし、200円台で十分なふわふわ感だ。

 食べ比べて議論ができる視聴者にとっても、お店側にとっても、盛り上がることは間違いないというわけだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/91d704cd609ac5a821508d5ce74fb130ec9d0490
(取材・文=小野真依子/日刊ゲンダイ)