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ゲーム・ドラゴンクエストシリーズの楽曲や、歌謡曲「亜麻色の髪の乙女」「恋のフーガ」など多くのヒット曲を手がけた、作曲家・すぎやこういちさんの「お別れの会」が都内で行われました。
笑顔の遺影を中心に、祭壇はドラゴンクエストのキャラクターや音符のデザイン、そしてたくさんの花で彩られました。

最初に弔辞を読み上げたのは、共にドラゴンクエストシリーズを手がけてきたゲームデザイナー堀井雄二さん。

堀井雄二さんは「現在制作中のドラゴンクエスト12についても、先生が一番やる気があったと思います。なのに逝ってしまわれるなんて本当に残念でなりません。ドラゴンクエストを作って35年 その世界にすぎやま先生は音楽という命をずっと吹き込んでくださいました。初めてドラゴンクエストの曲を作っていただいた時、まずクラシックという楽曲にとてもビックリしました。先生から『ゲーム音楽ほど長く聴く音楽はないのでクラシックが一番聴き減りがしないんだ』とお聞きして、とても納得した記憶があります。この夏のことですが、オリンピックの開会式でドラゴンクエストの曲が流れた時、初めてドラクエの楽曲を聴いた時のような興奮を覚え、鳥肌が立ちました。感無量の極みでした。先生には本当に素晴らしい楽曲をいっぱい書いていただきました。これからもドラゴンクエストは先生の音楽と共にあります。ドラゴンクエストのゲームと共にユーザーの心の中に先生は生き続けるはずです。すぎやま先生本当に長い間ありがとうございました。先生の人生こそロールプレイングでした。心よりご冥福をお祈り致します」と語りました。

また、マリオシリーズやゼルダの伝説の”生みの親”のゲームプロデューサーとして知られる、宮本茂・任天堂株式会社・代表取締役フェローは「先生とはゲーム音楽コンサートに招待していただいたり、対談をさせていただいたことに始まって、バックギャモン協会の会長としての先生とファミコンのバックギャモンを開発したり様々な交流を持たせていただきました。まだ若造の我々をご自宅にお招きいただき、一緒にボードゲームを遊んだり、ゲームやカメラのコレクションを楽しそうに紹介していただいたり交流を通して若い我々とフランクな姿勢で対応していただきました。先生のその率直でエネルギーに溢れたお姿は『モノ作りとは、その1人1人のヤル気の集合だ』ということを体現されていたのだと思います。そして何よりご自身の仕事を楽しそうに語られるお姿は、現在の私の仕事の姿勢を作る上で、大いに手本とさせて頂いています。テレビ放送メディアと音楽の進化に携われた視点で黎明期のゲームメディアに注目いただき、わずかな電子音とノイズしか使えないゲームのサウンド。映画やテレビドラマのパロディの域を出ないゲームの音楽を1つのジャンルとして育て上げて頂きました。記憶は音と共に作られます。我々は先生が生み出された数々のシンプルなフレーズだけで沢山の体験と感情を思い起こし、そしてそれはいつまでも人々の心に残り続けます」と語りました。

続いて、安倍晋三元首相、棋士の森けい二九段の弔文が読み上げられ、お別れの会の後半では、東京都交響楽団による、ドラクエの11の「序曲」、「過ぎ去りし時を求めて」の献奏が行われ、すぎやまこういちさんを偲びました。

ライブ配信「すぎやまこういち お別れの会」(関係者の部)(アーカイブ配信は無し)
https://youtu.be/4jdAOCIpunA

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