匿名メールで社員批判、支援活動の監督にも 昨年訴訟の配給会社社長:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASPCM6D1YPCHUCLV00Y.html

小峰健二

2021/11/22 15:00

社長からパワーハラスメントを受けたとして昨年、元従業員が提訴し、その後和解した映画配給会社「アップリンク」で再び問題が起きた。社長退任を求める社員や、自作の上映を中止した映画監督に対し、批判的な内容のメールを社長が他人を装って送っていたことがわかり、謝罪。社長は朝日新聞の取材に「退任要求を引っ込めてほしかった」などと話している。

同社は国内外のアート映画を配給し、系列映画館も運営。創業オーナーの浅井隆社長(66)はコロナ禍で傷んだ業界への支援を求めるなど「ミニシアターの顔」としても知られた。

 同社関係者や浅井氏への取材によると、訴訟の和解条件の履行の遅れや、浅井氏が従業員に対して新たに不適切な言動をしたとの通報が社内のハラスメント相談窓口にあったことを理由に今年3月、ほぼ全社員が浅井氏に社長退任を要求した。

 従業員への言動は、顧問弁護士らがパワハラには当たらないと判断したが、浅井氏は不適切な言動と認め謝罪。その一方で翌月以降、アルバイト従業員を装い「あなたが会社を辞めてください」などとするメールを社員に送っていた。

 また、同じ時期に浅井氏は、昨年のパワハラ訴訟を理由に自作の上映を同社の映画館から引き上げた深田晃司監督や、深田監督らが発起人でコロナ下の映画館を支援してきた「ミニシアター・エイド基金」などに、深田監督が関係する団体でパワハラをしていると示唆するような匿名のメールを送っていた。

社員の追及などで送信を認めた浅井氏は社員らに文書で「精神的に追い込まれ、自分の中で考えに賛同してくれる人物を作り出してしまいました」などと謝罪。朝日新聞の取材に「(要求を)引っ込めて欲しいという気持ちがあった」と説明した。

 浅井氏は、深田監督周辺へのメールについては、ツイッターの匿名アカウントで書かれていた内容を引用したと説明。「事実がどうかを知りたかった」と話した。アカウントは現在は削除されている。パワハラがあったと書かれた団体の関係者によると、実際にはそうした問題はなかったという。

(略)

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