0001鉄チーズ烏 ★
2021/10/31(日) 17:42:17.41ID:CAP_USER9https://globe.asahi.com/article/14471641
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「カワイイは(日本人への)差別表現だ(Kawaii is a slur)」という主張のきっかけとなった黒人の女子大生のコスプレ動画=本人提供
女性はアメリカ西海岸に住む黒人の大学生(23)。コスプレイヤーとしても活動し、SNS上で人気を集めていた。
女性が9月6日夜、「新世紀エヴァンゲリオン」の式波・アスカ・ラングレーのコスプレでダンスしている動画をTikTokに投稿したところ、コメント欄に日本人を自称する匿名アカウントが、英語で次のような主張を始めた。
「『カワイイカルチャー』は日本人のものだから、外国人が『カワイイ』という言葉を使ったら、文化の盗用だ。日本人を侮辱し、差別することになるから、『カワイイ』を使うな」
これをきっかけに批判や誹謗中傷するコメントが次々と書き込まれた。
「炎上」状態になっていることに女性が気づいたのは翌朝。大量の通知に驚いた。当時の心境をこう打ち明ける。
「日本文化を悪用する意図はなかったのに、なぜ?と。『マグマの中に飛び込め』などと脅迫のようなコメントもあり、混乱しました」
コメント欄で自分の考えを説明したが、炎上は止まらなかった。間もなくして、TikTokアカウントは凍結された。中傷とともに、大量の「規約違反」が報告されたためとみられる。
TikTokアカウントの凍結後も、ほかのSNS上で攻撃は続いた。精神的に追い込まれ、「日本文化を傷つけてしまい、申し訳ありません」との謝罪文をInstagramに投稿した。
彼女は小さい頃から「セーラームーン」や「あずまんが大王」などの日本アニメに親しみ、大学進学後に趣味と仕事を兼ねる形でコスプレを始めた。
「欠点があってもベストを尽くす(セーラームーンの)月野うさぎから、いつも勇気をもらっていました。そんな個性豊かな『カワイイ』をコスプレで表現することが、楽しくて仕方なかったんです」
「文化の盗用(cultural appropriation)」とは、ある文化圏の宗教や伝統、ファッション、音楽などを別の文化圏の人が敬意や理解を欠いたり、元々の文脈から外れたりした形で流用するケースに使われる言葉だ。特に少数民族のようなマイノリティーの文化が流用されると、論争になることが多い。
例えば、ファッション界では、白人モデルがネイティブアメリカンの羽根飾りを身につけたり、シーク教徒風のターバンを巻いたりするなどして批判された。
アメリカの白人女子高校生がプロム(学年最後に開かれるダンスパーティー)でチャイナドレスを着た写真をSNSに投稿して炎上した。
日本が関係する事例もある。アメリカのモデル、キム・カーダシアンさんが2019年、「KIMONO」という名前で下着ブランドを発表し、日米で批判が巻き起こった。下着として「KIMONO」の商標登録まで出願していたと報じられ、「日本文化である本来の『着物』が誤解されてしまう」との懸念が広がったためだ。最終的にブランド名は変更された。
アメリカの歌手ケイティ・ペリーさんが2013年、着物風の衣装でライブに出演して非難された。着物とチャイナドレスの特徴を部分的に組み合わせたようなデザインだった。
一方で、文化の盗用という概念はあいまいな部分もあり、乱用を懸念する声もある。今回の騒動をめぐり、批判にさらされた黒人のコスプレイヤーを日本人としていち早く擁護した紅林大空(くればやし・はるか)さんはInstagramにアップした動画でこう述べた。
「『Kawaii』は誰でも使うことができる言葉です。国籍も、性別も、年齢も、肌の色も、関係ありません」。そして、「どうか落ち込まないで。あなたの思う『Kawaii』を続けてください。応援しています」