埼玉県は29日、サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選の日本代表ホーム3試合に関し、県有の埼玉スタジアム(さいたま市緑区)の使用を求めた日本サッカー協会の要望を受け入れる方針を決めた。県関係者が明らかにした。大野元裕知事が30日、協会の田嶋幸三会長へ伝える。

【表で見る】W杯最終予選、日本の試合予定

3試合は、来年1月27日の中国戦と同2月1日のサウジアラビア戦、同3月29日のベトナム戦。

日本代表は埼玉スタジアムを主会場としてきたが、今年12月から来年春にかけて芝生の張り替え工事が予定されていたため、W杯予選では使用できない見通しだった。

県は、埼玉スタジアムをW杯予選で使うことができるよう、張り替え工事の開始を1年先延ばしすることを決めた。これに伴って必要になる育苗の費用など約5千万円は日本サッカー協会と折半する方向だ。県関係者は「埼玉スタジアムで開催されることで県のイメージ向上につながる」と判断理由を説明した。

協会は、慣れた場所でW杯予選に臨むことで選手のストレス軽減を図りたいとして、今月27日、埼玉スタジアムの使用を認めるよう県に要望していた。

埼玉スタジアムは国内最大のサッカー専用スタジアムで、ピッチと観客席の距離が近くサポーターの応援が届きやすいことを特徴とする。W杯予選での日本代表の勝率が高い「聖地」とも位置づけられている。
 
産経新聞 2021/10/29 22:20
https://www.sankei.com/article/20211029-C4HP63H3BFJE3CFKHMSCFYZ4RQ/