将棋の藤井聡太三冠(王位、叡王、棋聖、19)が10月22、23日に行われた竜王戦七番勝負第2局で豊島将之竜王(31)に70手で勝利した。第1局に続く連勝で、竜王奪取まであと2勝。羽生善治九段(51)が持つ最年少四冠記録、22歳9カ月を更新する、史上初の「10代四冠」がいよいよ近づいてきた。

【動画】藤井聡太三冠、2連勝を決めた一局

 過去の対戦成績では9勝9敗と五分ながら、今年度に入り8勝3敗と大きく勝ち越していた藤井三冠。第1局を先手番から相掛かり戦を制していたが、後手番の第2局も豊島竜王が相掛かりを選択。両者の対局としては6局連続7局目の相掛かり戦となった。

 序盤の早い段階から、豊島竜王が新たな工夫を入れて前例から離れる将棋になったが、じりじりとペースを握ったのは藤井三冠。1日目の終了時には、ほぼ互角ながらも藤井三冠の方が指しやすいという評判だった。明けて2日目は、難解な中盤での主導権争いに両者それぞれ長考を入れることになったが、ここから先に抜け出したのが藤井三冠。手数こそ少ないものの、1手ごとに差を広げて豊島竜王の勝負手にも対応。押し切るように勝利を収めた。

 対局後、藤井三冠は1日目を終えたあたりについて「激しい展開になったので、よくわからなかったです。うまく玉頭から攻め込む形ができればと思っていました」と振り返ると、2日目に入り自ら攻めていったことには「こちらも竜を作られる形になったので、最後まで際どいところが多いと思っていました」と語った。また勝ちが見えた局面は「5七桂成から攻め込んでいって、こちらの玉が詰まない形なので、そのあたりはいけると思いました」。開幕2連勝には「第3局がすぐにありますので、あまりスコアは意識せずに次の対局にいい状態で臨めればと思います」と気を引き締めた。

 プロデビュー直後には豊島竜王に6連敗を喫し、一時は“天敵”という表現もされていたが、これで通算の成績も10勝9敗とついに逆転。渡辺明名人(棋王、王将、37)、永瀬拓矢王座(29)という2人にも勝ち越しており、自分以外のタイトルホルダー3人には全て対戦成績で勝ち越すことにもなった。

 古くから番勝負では2勝分リードをすると大きいと言われる中、第1局に続き第2局を制したことで、藤井三冠の竜王奪取が大きく近づいた。仮に奪取に成功した場合には、10代初の四冠達成ともなるが、最高峰タイトルである竜王、さらには現在最多の四冠保持者となることで、渡辺名人を抜いて、将棋界の序列1位に立つことになる。プロデビューから丸5年を過ぎたところで、渡辺名人、豊島竜王、永瀬王座というタイトルホルダーたちからも頭一つ抜けた存在になりつつある藤井三冠。いよいよ「藤井時代」の到来に、待ったがかからなくなってきた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bbad76b2327ac1a2c1e767d186905cc270e1b6cf

1 Egg ★ 2021/10/23(土) 18:48:38.02
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