輝かしい再デビューの裏で、水を差すような抗議活動が行われていた。

11日、プレミアリーグ第4節のマンチェスター・ユナイテッドvsニューカッスルがオールド・トラッフォードで行われ、4-1でユナイテッドが勝利した。

インターナショナルマッチウィーク明けの試合。この試合はただの一戦ではなく、ユナイテッドにとっては非常に大きな意味を持つ試合に。今夏加入したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが12年ぶりにユナイテッドへと帰還した試合となった。

大方の予想を良い意味で裏切り、先発出場したC・ロナウド。すると、こう着状態だった前半アディショナルタイムにこぼれ球を押し込み、まさかの先制ゴールで自らの復帰に花を添えた。

さらに、1-1で迎えた後半にはカウンターから2点目を記録。そのままフル出場を果たして千両役者ぶりを発揮。勝利に大きく貢献していた。

スタンドに集まったユナイテッドファンや復帰に一役買ったとされるサー・アレックス・ファーガソン元監督らゲストらも歓喜に沸いた試合。しかし、この試合中にC・ロナウドの過去を掘り返すバナーが空を舞った。

イギリス『BBC』によると、試合開始後にオールド・トラッフォードの上空には飛行機が飛び、C・ロナウドに対して性的暴行を受けたと非難した女性を支持する団体の抗議バナーが空を舞ったとのことだ。

抗議団体は、C・ロナウドに対する性的暴行の申し立てを「観客に思い出させたい」という意図で行ったという。

C・ロナウドに性的暴行を受けたと訴えていたのは、キャスリン・マヨルガさん。2009年にラスベガスのホテルで暴行されたと訴えている。

この件に関しては、2010年にはC・ロナウドとマヨルガさんが法廷外で和解に達し、申し立てを公表しないことに同意したことの対価として、37万5000ドル(約4120万円)が支払われていたとのことだ。

C・ロナウドの弁護士はこの支払いについても「決して罪の自白ということではない」とし、「努力、運動能力、行動規範のおかげで築かれた名声を破壊しようとする試みを正しく避けるため、彼に対する非道な非難を終わらせる」ために支払ったとしていた。

しかし、マヨルガさんは2018年に「#MeToo」運動に触発されて、性的暴力の件を再び持ち出す事態に。ただ、2019年にアメリカでC・ロナウドは起訴されないことが確定。「合理的な疑いを超えて証明することはできない」と訴えを棄却していた。

なお、C・ロナウドはマヨルガさんと出会ったこと自体は否定していないが、ユナイテッドからレアル・マドリーへ移籍する際の出会いは、合意の上だったと主張。2018年には「僕に対して出された告発を断固否定します。性的暴行は僕が信じている全てのものに反する忌まわしい犯罪です」とツイートしていた。

なお今回飛んだバナーは「キャスリン・マヨルガを信じて」というもの。地上では今も輝き続けているC・ロナウドが結果で示したが、しばらくこの問題は続きそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d5e355d222dabf585f18a149d369df8c17ab7f90

【写真】再デビューの裏でオールド・トラッフォードの上空を飛んだバナー&マヨルガさん
https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=403327&;div=1