9/13(月) 5:15
東スポWeb

阪神の守護神スアレス(左)と主軸のサンズ。チームに不可欠な存在だ(東スポWeb)

 宿願のV奪回へ、助っ人のキーマンはこの4人か。12日のDeNA戦(横浜)に1―8で敗れた阪神だが、連日、目立っているのが助っ人勢の発奮だ。この試合では先発・ガンケルは打ち込まれたものの、今季の外国人選手はこれまでに全員が一軍出場し、何かしらの貢献≠果たしている。一方、残り試合では来季契約をかけ、出場機会を確保し「結果」でアピールの必要がある選手も。来季の猛虎残留を目指すそんな面々のモチベーションは、他球団の助っ人勢よりも高い。

【写真】阪神・マルテの「恒例」ラパンパラ


 この日は先発・ガンケルがDeNAに2発を浴びるなど6回5失点と本領発揮とはならず。とはいえ、この1週間を3勝3敗の5分で乗り切ったなかで、目立ったのが助っ人勢の活躍だ。

 10日の広島戦ではスアレスが初の30セーブ、サンズが代打で決勝打、11日にはマルテが先制3ラン。助っ人が虎の1週間の中心的役割を担っていたが、多くの助っ人には動機≠ェある。

 来季契約にむけた各個人のアピールだ。登録枠は最大5人、ベンチ入り最大4人まで可能な今季の外国人選手枠だが、阪神のこの枠は球界屈指の狭き門。二軍で好調でも、一軍で働く助っ人勢がチームで機能している限り、簡単には昇格できない。まずは一軍で自分の居場所≠確保し、常時、数字的な実績を作ることが要求される。中でも、単年契約のマルテ、サンズの2野手とガンケル、エドワーズの2投手は、残り試合での働きぶりが、来季契約にも直結する。

 米球界関係者によるとNPBでの阪神の外国人選手環境は「そういった厳しい競争も苦にならないほど」の球界屈指の好環境という。

「金銭的な条件の良さだけなら、巨人とかソフトバンクとか他もあるけど最近の阪神は、それだけじゃないみたいね。家族の住環境とかのさまざまなサポートを含め、今いるNPBの外国人の選手のなかでも、よく話題に上がっているみたい。日本でプレーする外国人選手にとって『働きがいのある』チームであることは間違いないよ」(MLB駐日スカウト)

 今夏で言えば、五輪開催による1か月間の公式戦休止期間中、家族を母国に残して来日した選手を対象に特別に一時帰国を許可するなど、外国人選手に対し理解≠る措置を施すなど、今やNPBの外国人選手のなかで「プレーしたいチーム」としてナンバーワンの支持を得るまでに至っているとか。

 ここまでサンズが63打点、マルテが54四球、出塁率と、それぞれチームナンバーワンの項目を叩き出し、この日は敗戦投手のガンケルもここまで7勝、防御率2点台と一軍戦力で機能している。もちろん、再契約の話がなければ「他で」となるのがこの世界の常ではある。とはいえ「居心地の良さ」では迷わない。来季の再契約奪取≠ノ燃える助っ人たちの秋の陣は、まだまだ期待できそうだ。

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