野々村真「泣きたくても泣けなくても苦しんでいるのは…」

 野々村真は、9月6日『バイキングMORE』(フジテレビ系)にリモート出演し、「申し訳ないですけど、もっと早く菅首相には辞めていただきたかったなくらいの思い。このような状況になって『今かよ』と。生死をさまよった人間として言わせてもらいますけど、本当に今、この時点でたくさんの人がまだ苦しんでいる」と話しました。

医療崩壊で2度緊急搬送を断られた野々村真

「政権を批判するな」と考える人々

 次期総裁選に出馬しないと表明してから、菅総理を擁護、評価するような風向きも強くなっている。辞めて行く人に世間は優しいのか、あるいは冷静な判断をしようとしているのか。

 ただ一定数、政権を悪く言う人を許さない人々がいるのも確かだろう。「人は褒めて伸ばす」タイプなのかもしれない。いつの時代もどんな首相にもシンパはいる。

「誰が総理だって、このコロナ禍は避けられなかった。ときの総理を悪くいうのは筋違い」という声もある。

「メディアや芸能界が悪い」論

タレント・芸能人が政治発言をすることへの非難

 ミュージシャンや俳優が政治発言をすることが日本ではあまりよく思われていないのは、これまでもあったこと。芸能人は夢を売るのが仕事だから現実的な発言をするなということなのか、あるいは芸能に関わる人を下に見てきた歴史が今も残っているのかわからないが、なぜかそういう風潮は強い。

炎上商法」「売名行為」説

 発言した芸能人のイメージも大きいのかもしれない。野々村真さんは、どちらかといえば「いじられキャラ」の立ち位置。そういう立場にいる人間が、テレビで「首相には早く辞めてほしかった」と言っていることを片腹痛(かたはらいた)しと感じた人が多かったとも考えられる。いわゆる「おまえが言うな」的な圧力だ。

コロナは風邪だ」系

 コロナは風邪だ、すべては陰謀だとする人たちは少なからずいる。メディアは恐怖を煽りすぎていると非難している人たちも。

 野々村さんの発言もその一環だと思われているのだろう。

たった一言で同情がバッシングに変わる怖さ

「菅首相には早く辞めてほしかった」
 物は言いようだ。こういう発言でなく、医療従事者の立場をわかった者として、集中治療室にまで入った患者として、医療体制をなんとかしてほしいという切実な訴えだったら、風向きは違っていたのではないだろうか。
★抜粋
https://news.yahoo.co.jp/articles/1815a70d9b598d3bc4cc5496de5f77a98a7d143e?page=1