8/23(月) 14:38
デイリースポーツ

正代に怒声「おしゃべりするなら来るな」「なめてんのか」「貫禄見せろ」猛省合同稽古
正代(右)と三番稽古する高安(代表撮影)
 大相撲秋場所(9月12日初日、両国国技館)に向けた合同稽古が23日、両国国技館内の相撲教習所で始まった。参加した関取13人の中では番付最上位となる大関正代(29)=時津風=が、いきなり受難の初日となった。

 幕下相手にぶつかり稽古の胸を出した後、稽古を視察した春日野理事(元関脇栃乃和歌)から怒声が響いた。

 「そんな胸だったら大関が胸を出す必要ないじゃないか。どれだけやるのかと思ったらなんじゃそりゃ。なめてんのか。それが大関か、おい。ぺらぺらぺらぺらおしゃべりするなら来るな。もっと貫禄見せろよ」。

 気の入っていない胸出しに加え、稽古開始から他の関取、親方らと次々と談笑。稽古場を引き締めるはずの看板力士の自覚のなさに春日野理事も、思わず厳しい口調となった。

 この日の合同稽古は協会公式YouTubeで生配信。大関が突然、叱せきされ、チャットでは「何で怒られてるの?」など、ファンをざわつかせた。

 稽古途中には春日野理事が正代に歩み寄り「堂々といきなさい」とフォローした。正代は、その後は大関としての自覚十分に気を引き締め直した。

 霧馬山(陸奥)ら相手に出足一気の相撲で上々の3連勝。だが関脇高安(田子ノ浦)との三番稽古(同じ相手と続けて何番も取る)では、大苦戦した。

 立ち合い、圧力負けし、がっちり組まれ何度も寄り切られた。2度の5連敗を含み3勝12敗。最後は相手の上手出し投げに左肘が極(き)まる形になり、激痛が走った。左腕を抱えながら、自ら稽古を途中で打ち切った。

 稽古後は「ちょっと(力を)逃がせなかったというか、ちゃんとそこら辺は対応しないと。ちょっと肘を逃がし損ねて、そのままかかっちゃった。痛みは今のところは。きまった時は痛かったけど。ちょっとあした、見てみないと」と話した。24日の稽古参加も微妙な状況となった。

 叱せきを受けたことには「ちょっと、もう少しがっちりぶつかりも胸を出してあげたら良かったかな。ぶつかりがちょっと軽かった。初日だったので、自分もそこまでちゃんと引き締められていなかった」と猛省した。

 散々な初日にも前を向くしかない。「後半はスタミナというか攻める力がなくなってきたかな。10番くらいは自分の相撲が取れるように。これからだんだん上がっていくかなと思う」と力を込めた。

 先場所も優勝争いに絡めず8勝で勝ち越しがやっと。同い年の新横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)に負けず、何とか存在感を示したいところだ。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/6b7c416ca32db64b2b0ba3ae18203e2d1f501549