期待の新星・川口勇貴による『レッドフード』の最新話が、8月2日発売の『週刊少年ジャンプ』35号に掲載された。これまで一部の読者から「テンポが遅い」という指摘が相次いでいたが、今度は雑な展開≠ノ批判が集まっているようだ。

※『レッドフード』最新話の内容に触れています

第5話『狼煙』では、なんとか人狼との戦いに勝利を収めた主人公・ベローと狩人・グリムのもとに新たな敵が襲来した。リュカオンという名の巨大な狼は、桁違いのスピードと怪力でグリムを圧倒。魔女らしき少女・シンデレラは炎を放ち、ベローの故郷である「カソカ村」を焼き尽くした。

さらにシンデレラは「『血の目録』が再び動き出すよ」と意味深な言葉を残し、リュカオンと共に姿を消す。ベローは村人たちの仇を討つべく、グリムと共に「狩人組合」へ行くことを決心するのだった──。

同作は第1話から「カソカ村」における惨劇で幕を開けたが、一向に舞台が移動しないことに不満をつのらせる読者が多かった。今回でようやく最初の村から解放されることになりそうだが、その話の動かし方にも賛否両論の声があがっている。

というのも、作品の設定からして村が焼ける展開は多くの読者が予想していた。それどころか、テンポをよくするため「早く焼いてほしい」と願う声すらあったのだが、今回描かれた村焼きシーンはあまりに強引だったようだ。読者の間では、《村の焼き方が甘い》《レッドフードくんさあ… 村の焼き方まで中途半端なんよ》《本当に村を焼いただけなので、なんか中途半端な村焼きなんだよな》《別に燃やさなくても良いけど皆が村焼けいうから仕方なく燃やしたんじゃないかってくらい、燃やすシーンまでの流れがおかしい》といったツッコミの声が目立っている。

打ち切りの不安も…期待の高さが仇となるか

「ジャンプ」は「アンケート至上主義」を貫く雑誌であり、読者アンケートで人気を獲得できなければ短期連載終了もあり得る。そのため同作の展開に焦りを感じ始めるファンも多く、《レッドフードから打ち切りの香りがビンビンするんですが》《狩人組合の入隊試験から修業って流れっぽくて嫌な予感。そんな地味な展開では打ち切り一直線だぜよ》といった指摘が後を絶たない。

「レッドフード」は近年始まった新連載の中でも、とりわけ注目度の高い要素が重なっている作品。元々は新人漫画家向けの企画『金未来杯』の優勝作であり、作者は『僕のヒーローアカデミア』の元アシスタント。また肩書や称号だけでなく、実際に第1話は圧倒的なクオリティーによって話題を呼んだ。それだけハードルが上がったからこそ、最近の展開に厳しい声があがっているのかもしれない。
まだまだ同作を見放していない読者は多い。注目度が人気に直結するような冴えた展開を期待したいところだ。

2021年8月5日
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