日本男子がメダルを逃し、4位に終わった東京オリンピック(五輪)の男子サッカー日本代表に、オーバーエージ(OA)枠での選出を目指していた元日本代表の本田圭佑(35=無所属)が7日、東京五輪でのサッカー日本男子の戦いぶりを「総括」した。

 ◇   ◇   ◇

自身が最高経営責任者(CEO)を務める会社などが運営するプレミアム音声サービス「Now Voice」で、ケジメとしてなのか「総括」と題し、47分36秒に渡って語った。

「LAにいてて」と、米ロサンゼルスから質問に答える形で登場。4位という結果を「悪くなかったですよ、でも良くもなかった」と表現した。

4強入りでノルマは達成した? との問いに「選手たちはね、ノルマを達成したといっていいんじゃないかと思います。でも、それを取り巻くサッカー界は、ノルマを達成できなかったとみなきゃいけないですし、僕もそういう意味では責任があったと思っているし、ここ(自身の問題提起)にいろんなサッカー界、メディアがどう向き合うかで本当の意味での今後のサッカー界が、成長するのか停滞するのか、わかれていく」と述べた。

聞き手に起用された木崎伸也氏が「昨日の試合、オリンピック全体をみて、監督の差を感じた人が多かったと思うんですが」「監督問題、もしかして選手の力が伸びているのに、監督(の力)が追い付いていないんじゃないか? という印象を受けたんですが」と質問すると、本田は「その通り」と同意した。

その上で「選手の急激な(成長)スピードに全く追い付いていないというのは間違いなくそう、事実。これはかなり大問題で、誰かが言わないといけない問題。その問題は、森保さんが悪いということを言っているんじゃなくて、指導者が育つ環境が今の日本サッカー協会、Jリーグ、日本のサッカー界にはないっていうことが問題」と言い切った。

そして、監督の差を埋めるためには、Jリーグや各年代別も含めた日本代表の監督を務めるための基準として日本サッカー協会が義務付けている指導者ライセンス制度の見直しが急務だと熱弁を振るった。

「競争力が低いんです。ライセンスを持っている人しか、サッカー界では指揮できないので」

「総括すると、一番問題、課題だったと感じたのは、見た人は『ここぞって時にやっぱ勝てなかった、勝負強さ』みたいなのを頭に思い浮かべていると思うんですけど、それって細かい戦術からきてて、戦術で解決できるとこだって、結構多々あるんですよ。客観的に見てても、選手のレベルっていうのは相対的にも上がっている、トントンやったと。メダルとっても何にも不思議じゃなかったと。てことは、やっぱり監督の差が、結構今回、浮き彫りになったなと」

これらは、“無免許”で実質的にカンボジア代表を率いている本田が、持論として、ずっと唱え続けている点で、その点を、あらためて問題提起した。

 ◇   ◇   ◇

本田はワールドカップ(W杯)ロシア大会後、東京五輪出場と金メダル獲得をぶち上げ現役続行したが、あっさり選外となった。

3位決定戦で対戦し、日本がほとんど何もできず敗れたメキシコでも本田はパチューカという強豪クラブでプレーしており、両チームに縁があった。

8/7(土) 14:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/774c006e15c64efb931615318f430dc2e9a002c1
https://i.imgur.com/2YVyytl.jpg