https://news.yahoo.co.jp/articles/24c183f892b85cf1620ae2ed05927dfaaa133463?tokyo2020

「東京五輪・体操男子・予選」(24日、有明体操競技場)

 鉄棒で種目別の決勝進出を目指していた内村航平が、まさかの落下をし、予選敗退が決まった。内村は報道陣に対し、「永遠やめないかもしれない」と体操競技への思いを口にした一方で、「僕が見せられる夢はここまで」とも語った。

内村は鉄棒で、H難度の超大技ブレトシュナイダーを成功させるなど、離れ技を次々と決めた。しかし、直後の捻り技で鉄棒から落下。演技を再開させたが、種目別決勝に進める順位には入れなかった。

 内村は「自分のことに関しては何もない。何やってんだか。全部自分のせい。何もいいわけはしない。もう前みたいに練習してきたことを出せる能力はないんだなと。今まで大舞台ほど出せていた印象あったんですけと」と悔しさを言葉に込めた。

 自身の今後のキャリアについては、「引退宣言ってする必要あるのかなと最近思う。(レスリング女子の)伊調さんも引退ってしてないし。永遠やめないかもしれない」と、競技者として歩み続けることを示唆した。ただ、「ここまで応援してもらって、期待してもらって、失敗した。プロとしては失格。申し訳ない」と謝罪。「今日、新世代のスターが生まれたので。僕が見せられる夢はここまでです」と、体操界の未来は次代に託す考えでいるようだった。

 「あれだけ後輩たちがものすごい演技をした。主役は彼らだった。もう俺もいらないじゃんって思った」とROC(ロシア)、中国を上回る得点を残した団体のメンバーを「初めての五輪で金メダル取られたら悔しいけど」と“内村節”をまじえて称えていた。

 一方で、「体操は面白い。五輪2連覇してもまだまだと思わせてくれるし、これだけやってきても分からないことばかり」と体操の魅力、奥深さも再認識したようだった。