■最強キャラが次々登場! ぶっこみヤンキー漫画
 まず全体の9.3%の人に支持されて第3位にランクインしたのは、1991年から1997年にかけて連載された、佐木飛朗斗氏・所十三氏によるヤンキー漫画『疾風伝説特攻の拓(かぜでんせつ ぶっこみのたく)』。

 90年代の『マガジン』といえば“ヤンキーもの”のイメージが強いが、本作は特にバイクにフォーカスした作品。いじめられっ子だった主人公・浅川拓が、転校生の鳴神秀人に憧れてツッパリデビューする青春ストーリーで、暴走族「爆音小僧」のメンバーとして、一条武丸率いる「魍魎」や榊龍也率いる「朧童幽霊(ロードスペクター)」といったチームとの抗争に巻き込まれていく。

 同作の魅力といえば、天羽セロニアス時貞、鰐淵春樹、マー坊などなど、個性あふれる登場キャラたち。今回のアンケートでは彼らがまたがる改造バイクに憧れたという人の意見も寄せられた。

 その他には、「90年代のマガジンといえばヤンキーもののイメージ。カメレオン、湘南純愛組も好きだけど、ブッコミがダントツでぶちぎれてた」(41歳・男性)、「当て字もいっぱいでセリフがいい、変わった漫画だった」(43歳・男性)、「子どもながらにすごい漫画だと思ってました」(37歳・男性)といった声が集まった。

■伝説の不良が教師へ転身! 破天荒な学園漫画
 続く第2位(14.7%)は、藤沢とおる氏による学園漫画『GTO』。『湘南純愛組!』の続編として1997年にスタートした作品で、現在は続編となる『GTO パラダイス・ロスト』が連載中だ。

 同作で描かれるのは、最強の不良だった『湘南純愛組!』の主人公・鬼塚英吉が教師に転身し、生徒や学園のさまざまな問題を、持ち前の行動力と破天荒さで解決していくという痛快ストーリー。1998年には反町隆史主演でドラマ化され、最高視聴率35.7%を記録するほどの人気を集めた。

 アンケートでは「90年代のマガジンといえばGTOのイメージ。反町隆史さんのイメージでもあります」(41歳・男性)、「絵がおしゃれで女の子もかわいかった」(37歳・男性)、「湘南純愛組時代から好きだったので」(46歳・男性)、「ちょいアダルトなネタがたまにあるのがマガジンっぽかった。ジャンプでは読めないそういうギャグも好きでした」(38歳・男性)、「ストーリーが泣けた。ドラマも面白かった」(40歳・男性)といった声が寄せられた。

■じっちゃんの名は伊達じゃない! 探偵漫画の金字塔
 そして18.0%の票を集めて第1位となったのは、『金田一少年の事件簿』。天樹征丸氏(原案・原作)、金成陽三郎氏(原作)、さとうふみや氏(作画)による探偵漫画だ。本編は1992年から2001年まで連載され、現在では大人になった金田一の活躍を描く『金田一37歳の事件簿』が連載中だ。

 名探偵・金田一耕助の孫で、IQ180の天才児・金田一一(きんだいち はじめ)が殺人事件を中心に、数々の難事件を推理で解決する物語。作り込まれたトリックが好評で、毎週本誌を追いながら一生懸命推理した読者も多いだろう。

 当時の『週刊少年マガジン』では、金田一の推理が語られる前に犯人とトリックを当てる「真相当てクイズ」という企画も行われた。公式ガイドブックによると1万を超える応募があったようで、人気の高さがうかがえる。

 トリックの完成度が人気で、選んだ人からは「90年代は本格ミステリの時代でした。友人たちと夢中になって謎解きしてました」(42歳・男性)、「トリックもスッキリで、どのエピソードも完成されていた」(39歳・男性)、「本格的な推理もので毎回怖かった」(40歳・男性)、「推理クイズに応募してました。レッドラムは完璧に当てた覚えがあります」(42歳・男性)というコメントが寄せられた。

 4位以下には『サイコメトラーEIJI』『ラブひな』『哲也-雀聖と呼ばれた男』などといった作品に票が集まった今回のアンケート。タイトルやコンセプトを変えて今も連載が続く作品が多く、マガジンに詳しくない人でも聞いたことがある傑作ばかり。20年以上がたった現在も、その魅力が色あせないのは言うまでもないだろう。

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1位から11位
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