コロナに人生を翻弄された人は多いが、球界では何と言ってもこの男であろう。昨年、開幕13連勝の金字塔を立て、メジャー行きが確実視されていた巨人・菅野智之(31)。コロナ禍で渡米しても登板できないリスクを考え、巨人に残留したものの、蓋を開ければメジャーリーグは大盛況。日本では、公私ともに絶不調で……。

「違和感」から拡がる「重傷説」

「さすがに2度目の離脱ですから、厳しい見方が拡がっています。彼は7年前にも、右肘靭帯の部分損傷を経験していますが、今回も同じ肘。当然、メジャー球団も今回の故障を重く受け止めていると思います」

 こう語るのは巨人の番記者である。5月7日、「右肘の違和感」のため、4回で緊急降板した菅野の状態を不安視する声が高まっている。3月30日の「脚部の違和感」に続く2度目の離脱。しかも、当初、首脳陣が「1回飛ばしですぐ戻る」と言っていたにもかかわらず、戻ってくるはずの21日に姿を見せなかった。

「『違和感って何なんだろう』って話になっています。違和感だけで、2週間も離脱するなんて変な話じゃないですか。骨なのか、筋肉なのか、まったくわからない。あえてふわっとした表現で誤魔化している節があるんですよね。原監督はじめ首脳陣も『大丈夫、すぐ戻ってくる』みたいなことを言うんですが、逆に怪しいなって」(同・番記者)

 もっとも成績自体は立派なものである。6試合投げて2勝2敗の防御率1.93。だが、

「本調子の菅野じゃないという見方をする人もいます。制球がイマイチで“逆球”も多い。マウンド上で首を傾げることも度々あり、本人も納得していないんじゃないか」(同・番記者)

本来ならば今頃メジャーで……
 こんなはずじゃなかった……。誰よりも本人が思っているであろう。本当は今頃、菅野はメジャーのマウンドに立っているはずだった。今季オフ、プロ野球新記録の開幕13連勝をひっさげ、満を持してメジャーへの挑戦を表明。だが、メジャー球団と交渉していた今年初頭は、アメリカはコロナ禍がいつ収束するか見えない状況であった。

「昨年のメジャーリーグは通常162試合の公式戦が60試合に短縮され、今季渡米してもろくに投げられないリスクがありました。“ギャンブル”をして契約金を抑えられてしまうならば、1年スキップしたほうがいいという周囲の勧めもあって残留を決意したのです。来年、再挑戦する考えだったからこそ、今年、巨人とは単年契約を結んでいます」(同・番記者)

 だが、蓋を開ければ、ワクチン接種が進んだアメリカ社会は、マスク緩和令が出るまでコロナを克服。球場もしかりで、いまメジャーリーグは大盛況だ。菅野とは反対に、今年からメジャーに挑戦している、かつてのチームメイトの元ロッテの沢村拓一(33)の健闘も伝えられる。何より今季は大谷翔平(26)の大活躍だろう。全米はいま「ショーヘイ」ブームに沸く。

 今頃、「ショーヘイ」に並び「トモユキ」の名が全米で叫ばれていたかもしれないのに、もしかしたら、もう二度とメジャーからお呼びがかからない可能性までささやかれているのだ。

 4月中旬には、交際していると言われていたモデルの野崎萌香(31)との破局も伝えられた。

「『NEWSポストセブン』によれば、野崎のほうから別れを切り出したとのこと。交際発覚時もそうでしたが、野崎サイドからせっせとリークされている節があります。向こうの売名行為に、まんまと乗せられただけだったんじゃないか」(芸能記者)

 プライベートのつまずきも、不調に影響しているという見方もある。交際が発覚した2019年にはこんな出来事があったという。

「週刊誌の報道を受け、あるスポーツ紙が一面でデカデカと『交際発覚』と追いかけたことに、菅野は激怒。番記者を呼び出し、“もうお前のところの個別取材は受けないからな”とこっ酷く叱りつけたのです。芸能班が書いた記事で、番記者からするととばっちりなんですが、ともかく菅野はそういう繊細なところがあるんです」(前出・番記者)

 来年は32歳。プロとして1年歳を重ねる重みもあるだろう。果たして、来春、海の向こうから「トモユキ」の名は聞こえてくるのか――。

https://news.yahoo.co.jp/articles/62149275681d2fe4914f34e314cf889b15336c60